大きなタープに覆われた家
ソーラーウォールで半屋外を楽しむ家
大きなタープに覆われた家
Point
積雪地域向けの「タープ」急傾斜壁面太陽光パネル
タープと建築本体の間に生まれる豊かな中間領域
前面道路と北側緑道を行き来できる敷地内の通り抜け

積雪寒冷地にあって、今後ますます高騰するエネルギー価格に向き合いながら、暮らしを精一杯楽しめるソーラーハウスの提案です。太陽光パネルは従来の屋根面設置から積雪の心配の少ない壁面型設置を可能とする「タープ」へ。それは積雪寒冷地に相応しい太陽光パネルの手法と同時に楽しく屋内から屋外へシームレスに遊べる場所でもあります。最終的にはすべてのエネルギーを自家発電で賄えることが目標ですが、それを可能とするにはもう少し時間が必要です。タープによる日射取得と日射遮蔽、ボイラーを時代に応じて交換しやすく作り、例えば、灯油/現在⇒ガス&電気ハイブリット/近未来⇒電気(但し再生可能な)/未来と選択できる余地を残しました。未来の理想を明確にしつつその発展過程を柔軟に対応できる提案です。

施工
Team KAPS 紺野建設株式会社
十勝の清水町に本社を、札幌に支店を構える工務店。「ちきゅう思いの家」「ちゃんとつくる まじめにつくる」をモットーに環境にやさしく、そして妥協のないモノづくりをしています。高断熱・高気密のノウハウはもちろん、建築家とのコラボレーションの経験も豊富で、難しい案件でもひるまず立ち向かうことができます。
設計
Team KAPS(株)山本亜耕建築設計事務所
私達は北海道に相応しい建築を目指しています。60°Cを超える寒暖差。その特殊さ故に住まい方や建物の造りは、特にエ夫が必要とされ60年に渡り研究が続けられてきました。私たちはそうした地域の伝統を引き継ぎ、北海道のみならずこれからの社会に必要な建築の在り方を考えたものづくりを提案します。
脱炭素化対策

外皮平均熱還流率UA値を0.28[W/(㎡・K)]以下とし(3point)、太陽光パネルを2kW〜6kWと選択できるシステムとしています(3point以上)。 南幌の冷涼な気候は発電効率を上げ有利な状況です。夜間の電力は蓄電池を利用します(5point)。このシステムの特色は普段は節電のための自己消費を担い、停電時は独立した電力供給を可能とします。太陽光パネルを載せる「タープ」は採光面の有効な庇として働きます(1point)。 室内でのタープ空間は吹き抜けとして重力換気を容易にするため、パッシブ換気システムを採用しています。
(1point、計13point以上)。

概算工事費:約4,300万円