大好きな海と暮らす
長年の願いを叶えたリビング

漆喰壁とアカマツのフローリング、現しの梁が素朴な印象の天井と、シンプルを追求した空間に、お気に入りのテーブルや椅子、アンティーク家具が置かれたTさん宅のリビング。2階のLDK全面に設けられた大開口越しには、雄大な太平洋の景色が広がります。「何よりもこの景色が気に入って、この土地を選びました」と話すTさん。20代の頃にサーフィンを始めて40年余り。海まで徒歩1分という場所に建てた新居で、奥さんと愛犬のラブラドールレトリバーと暮らしています。

圧倒的な開放感に包まれる2階リビング。4枚の造作窓が太平洋を絵画のように仕立てる
圧倒的な開放感に包まれる2階リビング。4枚の造作窓が太平洋を絵画のように仕立てる
デッキテラスに出れば、海がさらに近づく。高さと奥行きでプライバシーも確保できる
デッキテラスに出れば、海がさらに近づく。高さと奥行きでプライバシーも確保できる

Tさんは朝、日の出前に起床。徐々に空が明るくなる時間がたまらないといいます。海を見渡す窓はサッシを造作し、できるかぎり景色の邪魔にならないように設えており、「4枚つなぎの屏風絵のようで、一日中でも眺めていられます」とTさん。浴室や寝室の窓からも、大好きな海を眺めることができます。そして冬には、リビングの一角に配した薪ストーブの炎を見て過ごすのも楽しみだそう。景色と暮らす毎日を満喫しているTさんです。

窓に向かって下がっているリビングの天井は、硬質木片セメント板と梁のコントラストが美しい。冬場には、薪ストーブを主暖房として使う予定。薪をくべながら海も見るのも一興
窓に向かって下がっているリビングの天井は、硬質木片セメント板と梁のコントラストが美しい。冬場には、薪ストーブを主暖房として使う予定。薪をくべながら海も見るのも一興
薪ストーブは新居の必須条件として、Tさんご自身が検討を重ね選んだという
薪ストーブは新居の必須条件として、Tさんご自身が検討を重ね選んだという
椅子や家具もお気に入りのものを集めた。ダイニングにペンダントライトを1つ、リビングにはダウンライトを1つと、照明は最小限に
椅子や家具もお気に入りのものを集めた。ダイニングにペンダントライトを1つ、リビングにはダウンライトを1つと、照明は最小限に

家族の暮らしに寄り添う
ワークスペースと土間

1階には玄関に続く土間を挟んで片側に和室と納戸、もう片側に奥さんのワークスペースと個室を配しています。染色や絵画などものづくりが好きという奥さんの希望で設けたワークスペースには、さまざまな本や工具、これまでの作品などが所狭しと並べられています。

全面タイル張りの壁が印象的なキッチン。対面の造作棚は色調を合わせるために柿渋を塗った
全面タイル張りの壁が印象的なキッチン。対面の造作棚は色調を合わせるために柿渋を塗った
横幅を広く取って使い勝手を向上させた洗面スペースは、タイルがポイントに。窓があるので明るい
横幅を広く取って使い勝手を向上させた洗面スペースは、タイルがポイントに。窓があるので明るい
真っ白で清潔感のある浴室。窓からはもちろん海を見渡すことができる
真っ白で清潔感のある浴室。窓からはもちろん海を見渡すことができる
2階にあるTさんの寝室。ベッドの枕元に窓を設け、徹底して“海を見る家”を実現
2階にあるTさんの寝室。ベッドの枕元に窓を設け、徹底して“海を見る家”を実現

広い土間は庭と直結し、庭の入り口には温水の出る水道も設けました。愛犬が庭を駆け回った後、汚れた足をさっと洗えるだけでなく、サーフィンから戻ったTさんも、すぐにシャワーが使えるので便利です。「卓球台を置こうと思っていた」という土間は、今のところ愛犬の居場所として重宝しているそう。2階への階段も、犬が上りやすいように段差を小さくした“犬仕様”です。

手前の土間から奥は、奥さんのワークスペース。土間側、通路側ともに引き戸で仕切ることができる
手前の土間から奥は、奥さんのワークスペース。土間側、通路側ともに引き戸で仕切ることができる
海を背にした玄関側は、無節のものでそろえたスギ板張りの明るい木の色調に
海を背にした玄関側は、無節のものでそろえたスギ板張りの明るい木の色調に
ドッグランでもある庭にはTさん自身が芝生を敷き、オリーブの木を植えた。片隅の家庭菜園では、ナスやミニトマトを育てている
ドッグランでもある庭にはTさん自身が芝生を敷き、オリーブの木を植えた。片隅の家庭菜園では、ナスやミニトマトを育てている

海を愛するTさんと、静かにものづくりに取り組む奥さん。それぞれが自由に自分の時間を楽しみ、さらには愛犬も心地よい時間を過ごす。ここは、2人と1匹のためのこだわりが盛り込まれた素敵な住まいです。

海の見える理想の場所を探して、県内だけでなく九州まで足を運びました。気になる土地を見つけては脚立の上から眺めを確認し、やっとたどり着いたのがこの場所です。一番美しく海が見える家の向きや配置など、いろいろ悩みはありましたが、設計事務所が何度も親身になって相談に乗ってくれたので、妥協せずこだわることができました。住宅工房そらも設計事務所と緊密に連携を取りながら、ベストな形で私たちの夢を具現化してくれました。十分に時間をかけながら家づくりを進めることができ、思ったとおりの住まいが実現しました。おかげで充実した毎日を過ごしています。(Tさん談)

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