「くつろげる家をつくること」。それは、家づくりの大きなテーマです。大学時代には林学を専攻し、自然に関わる仕事をしていたKさんも、家族のくつろぎの場として「家を建てるなら自然豊かな土地で、自然素材を使った家を建てたい」と考えていました。

北海道恵庭市で土地を探すなか、出会ったのが北清建設の薪ストーブの家でした。「木をたくさん使った家にしたいと思っていたので、北清さんの家の雰囲気や薪ストーブのある空間が、とても気に入ったんです」。

アイデアや要望を交わして完成したのは、「和の趣」をコンセプトにした、古い日本家屋のような気配のある住まい。玄関ポーチからLDKの前のほうまで、広々とした屋根付きのウッドデッキが続き、道南スギの太い丸太柱が自然豊かな周りの景色と調和しています。

三角屋根とレンガづくりの煙突がシンボリックなKさんのお住まい
三角屋根とレンガづくりの煙突がシンボリックなKさんのお住まい
玄関ポーチとウッドデッキはひとつながりに。屋根付きで、夏も冬も大活躍だそう
玄関ポーチとウッドデッキはひとつながりに。屋根付きで、夏も冬も大活躍

玄関ドアを開けると真正面に薪ストーブが見え、玄関土間はそのままヨツールのF500が置かれたLDKへとつながります。ガレージ脇に積まれた薪を運び込むのにスムーズな動線です。

薪ストーブは、玄関から続く土間の上に設置。LDKとの段差がちょうど椅子代わりにもなる
薪ストーブは、玄関から続く土間の上に設置。LDKとの段差がちょうど椅子代わりにもなる。薪の焚き付け方や火力調整にもだいぶ慣れ、楽しくなってきたところ

北海道では珍しく、リビングに掘りごたつをつくったのがKさんの住まいの大きな特徴です。奥さんは「掘りごたつがこんなに快適だとは思いませんでした。それに、ここに座ると目線がちょうど薪ストーブの高さになるんです。ぼんやり炎を眺めながら過ごすひとときに、本当に癒やされます」とすっかりお気に入りの様子。

掘りごたつに座ると、目線がちょうど薪ストーブの高さに。リビングでくつろぐひとときは、揺らぐ炎に心癒される至福の時間
掘りごたつに座ると、目線がちょうど薪ストーブの高さに。炉壁は空間の雰囲気に合わせて大谷石で仕上げた。リビングでくつろぐひとときは、揺らぐ炎に心癒やされる至福の時間

「木をたくさん使った家に」というKさんの要望のとおり、現しの梁や木張りの天井など、目線から上の空間には、木が効果的に使われています。壁は珪藻土の塗り壁、床はカバの無垢フローリングで、自然素材を生かした心も身体も気持ちいい家になりました。

リビングの横に配した和室は、建具で仕切らずオープンに。祖父宅にあったという黒電話が空間に馴染んでいる
リビングの横に配した和室は建具で仕切らずオープンに。珪藻土仕上げの壁が、やわらかに光を反射する。祖父宅にあったという黒電話も素敵なインテリア
キッチンの収納は造作。扉の面を壁に合わせて凹凸をなくし、スッキリとした印象に仕上げた
キッチンの収納は造作。扉の面を壁に合わせて凹凸をなくし、すっきりとした印象に仕上げた
ご主人の書斎の吹き抜け側に設けた小窓からは、暖気を取り込むことができる
1階と2階の空気の対流も緻密に計算されていて、ご主人の書斎の吹き抜け側に設けた小窓からは、効果的に暖気を取り込める
吹き抜けに面した2階ホールには、物干しスペースを
吹き抜けに面した2階ホールには、物干しスペースを
木張りの勾配天井と温かみのある塗り壁の風合いがやさしい寝室は、まるで森の中のペンションのよう
木張りの勾配天井と温かみのある塗り壁の風合いがやさしい寝室は、まるで森の中のペンションのよう
将来の子ども部屋にと設けた部屋には、ロフトも設けた
将来の子ども部屋にと設けた部屋には、ロフトも設けた。窓からは明るい光が射し込む

暮らし始めてしばらくが経ち、薪の火の扱いにも慣れてきて、これからは煮込み料理や友達を招いてのピザパーティーがしたいなど、薪ストーブ生活の夢が膨らんでいるというKさんご夫妻。「まだまだ知らないことがたくさんあるので、北清建設で家を建てた人たちが集う『薪割りの会』に参加するのも楽しみ」と、春の訪れを待ちわびています。

設計・施工:(有)北清建設
恵庭市黄金南3丁目1-17
https://www.hokusei-kensetsu.com