天気の良い日には大雪山系が望める窓辺の造作カウンターは、パネルヒーターの熱が窓の下に伝わるようスリットが入っている

本州から東川町へ生活の拠点を移し、リモートワークをしながら暮らすご家族の住まい。自然素材を多用し、化学系仕上げ材を極力使わない住まいでは、トドマツを床や階段、天井に用い、壁はワラ練り込みのプラスター仕上げとしています。大規模停電や災害に直面した時にも、電気に頼らずライフラインを確保できることにもこだわり、薪ストーブで家全体を暖められるよう計画されています。

◎家族構成/本人50代、弟40代
◎構造規模/木造(在来工法)・2階建て
◎設計/(株)フーム空間計画工房 一級建築士事務所
◎施工/(株)芦野組

タモ無垢天板とレンガ壁で構成された造作キッチン。自然素材はデリケートと思われがちだが、Yさんは「はねた水や油も“なかったこと”にしてくれるおおらかさと頼もしさがある」と語る

玄関はセカンドリビングとして活用している土間に直接つながっている。右手奥には、納戸を兼ねたシューズクロークがある
トドマツ板張りの三角屋根の建物は、東川町が定める景観規約に基づいてデザインされた。冬の除雪が最低限で済むよう、屋根付きのアプローチとカーポートを設えた