週末は庭の花を生けて、室内に飾ることを趣味にしていると奥さん。「生けたものを撮影して、自作のカレンダーにしたりして楽しんでいます。至福のひと時ですね」

緑地に隣接し、大きな窓から美しい木々を眺められる、緑と暮らす家。スキップフロアの寝室で目覚めると、視線の先に広がる豊かな緑。家の中央に設けられたダイニング・キッチンは、大開口からの景色が謳歌できる住まいの特等席です。暮らしのリズムに合わせた住まいは、ゆるやかな経年変化により、月日が経っても色褪せない穏やかな毎日を可能にしています。

◎家族構成/夫婦50代
◎構造規模/木造・2階建て
◎設計/(株)エム・アンド・オー
◎施工/大岡産業(株)

料理をつくり、食べることを大切にしているTさんご夫妻の暮らしの主役はキッチン。「住まいの中央にキッチンがあるって、とても新鮮ですよね。初めてプランを見せられた時、驚いたけれど、これしかないと確信しました」と奥さん

吹き抜けのダイニングは、縦につながる大開口からの緑が暮らしを豊かにする。料理をしたり、会話をしたり、夫婦の時間は穏やかに流れる

窓辺のこの一角は、奥さんが書き物をしたり、仕事をする場所。「視界の端に緑が見えて、小窓を開ければ頭上を風が抜けていきます。とても心地よくて、作業が捗るんですよ」
15年間暮らし方に変化がないというTさんご夫妻。新しいことをあえて取り入れず、季節の変化を楽しみながら丁寧に暮らし続けることが快適な毎日をもたらしてくれる。

奥さんが独身時代より集め大切にしていた和骨董が、住まいに深みを与えてくれる

15年間暮らし方に変化がないというTさんご夫妻。新しいことをあえて取り入れず、季節の変化を楽しみながら丁寧に暮らし続けることが快適な毎日をもたらしてくれる。
寝室はスキップフロア。大開口との視線の高さを合わせ、ベッドからも緑が見えるようにした
15年間暮らし方に変化がないというTさんご夫妻。新しいことをあえて取り入れず、季節の変化を楽しみながら丁寧に暮らし続けることが快適な毎日をもたらしてくれる。
「祖父の暮らしていた家の玄関の三和土をイメージし、石を埋め込んでもらいました」と奥さん

緑地を望む大窓に面したダイニングのこの席は、ご主人のお気に入りの場所。庭で育てている葉物やベリー類は料理のあしらいに活用している

豊かな木々が生い茂る南西側。Tさんご夫妻はこの景色に惹かれ、この地で暮らすことを決意した

住まいの北東側は道路に面しているため、大きな開口を設けず周囲の視線を気にせず暮らせるように配慮した