新しい暮らし方に調和する寄り添いの提案が生きた自然素材の終の棲家
Replanが取材した、北海道・東北の素敵な住まいづくりの話をご紹介します。
(有)水野建設 / 中札内村・Eさん宅 夫婦70代
新しい人生の始まりを
未知なる北の大地で
熊本の大学で長年研究生活を送ってきたEさんは退官後、奥さんと静岡で暮らしていました。「昨年、帯広で働くことが決まった息子のために家探しをしているうちに、今までできなかったことを新天地でしようと移住熱が一気に高まりました」。そう語るEさんは、持ち前の研究熱心さを家づくりに傾け、土地や依頼先を調査。そして、目にとまったのが地域材・カラマツの住まいづくりに取り組む水野建設でした。


中札内村役場で分譲していた約100坪の宅地を入手したご夫妻は「これからの暮らしを見据えた住まいを」と考え、規格住宅「ミニマムスタイル」の2階建てプランをベースに間取りと仕様を検討。「セミオーダーでありながら、私たちの暮らし方に合わせたきめ細かな工夫が施され、身体にぴったり合うオーダースーツのようなプランが出来上がりました」。施工中も、静岡と北海道の距離を埋めるように、次々とLINEで送られてくる工事日報が心強く感じたといいます。
長期優良住宅レベルの性能で
快適な省エネ生活も実現
移住を思い立ってから約1年後、Eさんご夫妻はカラマツの温もりに抱かれるような住まいで、初めての北国暮らしを開始。「大きな窓があっても、朝晩の冷え込みを感じることなく、静かで快適です。長期優良住宅レベルといわれた性能の確かさを実感しています」。



約26坪の住まいは、1階に建具や間仕切りを最小限にした開放感のあるLDKと水まわり、吹き抜けでつながる2階には寝室と書斎をレイアウト。移住後は、1階で奥さんが趣味の手仕事を楽しみ、2階の書斎ではEさんが45年の研究生活の総括となる論文制作に取り組んでいます。
「徒歩圏内にある村の図書館やプールへ行ったり、庭の整備をしたり。ランニングも始めました。これからは、川釣りや山菜、キノコ採りにも行きたい。この小さな家は、私たちに大きな楽しみをくれました。私の最大の喜びは、この家が論文制作に集中できる最適の環境を提供してくれたことです」と、笑顔で話すEさんです。


公宅暮らしが長く、初めての新築でした。熊本時代から北欧のインテリアが好きで、いつか実現するマイホームのためにデンマークの古い椅子を集めていて、プラン時にはそれらを生かせる間取りを希望していました。木の香りも真新しい新居に置かれた椅子たちは、ずっと前からあるように自然に空間に溶け込んでいて、その景色を見て改めて新築の喜びが湧いてきました。水野建設のおかげで、私の長年の夢も叶いました。(奥さん談)

