土間玄関は内と外をゆるやかにつなぐ効果をもたらしている

子どもが独立し、ご主人の定年退職を目前に、2人で暮らすための終の棲家を建てようと考えたご夫妻。平屋づくりの住まいの玄関ドアを開けると、薪ストーブが置かれた土間が広がり、勾配天井が印象的なLDKへとつながっています。L字形のデッキは、窓を開け放つとリビングと一体感が生まれ、多目的に使えるアウトドアリビングとしても機能します。3メートル超のオールステンレス製キッチンや藍色の六角タイル、オニグルミのテーブルやカウンターなど、シンプルながらも上質なこだわりに囲まれた住まいです。

◎家族構成/夫婦50代
◎構造規模/木造・平屋建て
◎設計/さくま建築設計事務所
◎施工/(株)田名部組

夫婦ともに大好きな色だというインディゴブルーのキッチンタイルや、ステンレスのシンクがスタイリッシュな空間を演出

キッチンの床を低くしたことで、左手のダイニングへの動作も楽な姿勢で行える

キッチンの奥には収納力たっぷりのパントリーが設けられている

勾配天井のトップライトから優しい光が降り注ぐ。壁や天井はホタテの貝殻入りの漆喰仕上げで、凹凸のある独特のテクスチャーが美しい陰影をつくりだしている

リビングの一角に障子を採用したことで、モダンで落ち着いた雰囲気に
リビングから見て玄関土間の奥はご主人のホビースペース
休日は夫婦でコーヒータイムを楽しむというウッドデッキ
シックな黒の外壁に木製の玄関ドアや窓が映える

ベイスギのシックな外壁に、木製サッシがナチュラルなアクセントを添える。自然素材の温もりに包まれながら、時を重ね味わいが増していくのも楽しみだという