キッチンから見たダイニングとリビング。奥さんの要望で斜めに配置し、キッチンからは両方を見渡せるようになっている

屋内と屋外を滑らかにつなぐ、6帖のウッドデッキありきの設計で始まった家づくり。「家族の居場所をつくること」をテーマに、造作のソファや採光に適した高さの窓など、暮らしやすさを追求したこだわりが家の随所に散りばめられています。リビングから見えるウッドデッキ越しの景色は、大きな開口部によって一枚の絵のように切り取られ、家族に癒やしのひとときを与えてくれます。

◎家族構成/夫婦40代・30代、子ども3人
◎構造規模/木造・2階建て
◎設計・施工/(株)谷中幹工務店

 

リビングから和室越しに見た庭。和室を小上がりにすることで下は収納スペースに、段差はリビングの腰掛けとして利用

吹き抜けのダイニング。冬は2階のキャットウォークにハンモックを移動し、くつろぎの場とする予定
2階ホール。ベンチは床に座れば机としても使える高さ。畳敷きも考えたが通路部分との区分けが必要となることから、カーペットに決定

2部屋に分けられる子ども部屋。子どもは3人いるが、上と下の子の年齢差を考え、あえて2部屋とした

キッチンの前を通って、その背後にある階段で2階へ。北側の窓は、永田格子で目隠し

感触がいいから、と1階のフローリングにはスギ材の浮造りを採用
外壁には仕事でもよく使用しているそとん壁を採用。見たくない景色を隠し、西陽で室内が暑くなるのを防ぐため、窓は東と南に集中させた

玄関扉はスギの三層パネルのなぐり仕上げ。西陽を受けると、きらりと反射し独特の美しさがある

東側から見たウッドデッキ。網付きガラリ戸を開けると、屋内と屋外をつなぐ空間に

照明にシーリングライトは採用せず。「本を読むときはスタンドを用意すればいい。落ち着く空間にしたかったんです」と谷中さん

和室からの眺めを考えてかさ上げした庭は、小さい子どもたちが縁側にアプローチする際も便利