豊かな広葉樹の森を背に建つ、平屋的な外観の家。無塗装の道南スギで仕上げた外壁が、年月を経るほどに景観に馴染む

「家は小さめで、素材は簡素で良いが木の本来の姿を大切にしたい。そして環境になじむことを大切にしたい」という要望のもと、自然豊かな環境に建てられた住まい。室内は造作家具によって緩やかに仕切ったコンパクトで機能的な部分と、薪ストーブを中心としたくつろぎ空間の部分のコントラストで、省スペースながらも閉塞感のないプランニングとなっています。

◎家族構成/夫婦(40代、30代)、猫
◎構造規模/木造・2階建て
◎設計/一級建築士事務所HOLOMIN
◎施工/(株)黒沢工務店

1階のピロティは広々としていて、薪割りなどもゆとりを持って行える。屋根があるので、天候にも左右されない

1階に設けた大容量の物置には、季節の衣類や道具などをすべて収納できる
玄関に入ると真正面に、額装された絵画のような森の緑が見える。玄関からの視線を遮るために、土地の整備で施主と建築家が自ら切り出した木を用いてパーテーションを造作
玄関からキッチンにかけては、生活に必要な機能をコンパクトに配置。 はしごでつながるロフトを寝室としている
山に向かって設けたカウンターまわりは、施主の作業場に。天井が低めで秘密基地のような佇まい
木工も手がける建築家がつくった飾り棚には、施主の好きなものや日常使いする道具をディスプレイ
キッチンの横長の窓の向こうには、森と街が同居する風景が広がる
キッチンからリビングを望む。キッチンは、最小限の要素で構成。カウンターは施主の要望で設置した
材本来の曲線や樹皮を意匠として生かして付けた窓枠も、建築家の手によるもの。愛猫が座れるよう幅広にデザインされている
リビングとロフトをつなぐ据え付けのはしご。踏み板の不規則なかたちの中に、心地よいリズムが
ロフトからリビングを見下ろす。3方向に大きな窓を設けたリビングは、毎日の空や四季の移ろいをダイレクトに感じられるくつろぎの空間
建築にあたっては、家のまわりの環境までを考慮。「年月を経て美しく風化する素材を」と裏手の切土造成部には、ランダムな大きさの札幌軟石を積んで土留とした
眺望を得ることと湿気対策を目的として、ピロティ形式で設計。桁や垂木などの木組みが現しになっていて、野趣が感じられる
玄関ポーチを兼ねたテラスは、そのまま家の裏手の森へとつながる。程よい広さがあり、ちょっとした作業やくつろぎの場にも