完全分離がもたらす二世帯住宅のくつろぐ距離感

2025.9.5 宮城県仙台市
松本純一郎設計事務所

多世代がさまざまな形で暮らす周辺環境に合わせ、外観は暗めに彩色したレッドシダーとコンクリートでスタイリッシュに仕上げた

夫婦と子ども2人の子世帯と、老夫婦と愛犬の親世帯がお互いの生活を尊重しながら、緩やかな関係性を保つことができる完全分離型の二世帯住宅です。子世帯は、LDKのほかに多目的に使える中2階の広間やその下には蔵も備えた4つのフロアレベルで構成されるダイナミックな空間が特徴的です。テラスはアウトドアリビング的なスペースに。一方で親世帯は、少ない移動で快適に暮らせるワンフロアのシンプルなプラン。外孫が遊びに来たときのための部屋や広いテラス、ワークスペースなどを備えています。

◎家族構成/夫婦30代、子ども2人、両親
◎構造規模/木造一部RC造・地下1階地上2階建て
◎設計/(株)松本純一郎設計事務所

家族が集うLDK。それぞれの交わりの中で、充実した気持ちで日々の暮らしを楽しめる居住空間を目指した。立体的でありながら、大きな吹き抜けのおかげで、家族がどこにいても一体感を感じられる

大きな吹き抜け空間に4つの床レベルが複雑に入り組み、多様な陰影や躍動感を生み出している子世帯
小学生と幼児、2人のお子さんの格好の遊び場となっている中2階の広間。トップライトからの自然光が心地よい空間だ

床レベルを一段下げた蔵のようなスペース。リビングの窓を開ければ風も通り、居心地の良さは抜群

子世帯のテラスは、家族の趣味であるアウトドアの雰囲気が味わえる、アウトドアリビング的なスペースに

2人で立っても余裕がある幅広の造作洗面台。椅子に座って作業できるよう、下部にはあえて収納を設けず
多世代がさまざまな形で暮らす周辺環境に合わせ、外観は暗めに彩色したレッドシダーとコンクリートでスタイリッシュに仕上げた

親世帯のリビングからダイニング方向を望む。床はブラックウォールナット、壁はドイツの自然塗料と、天然素材に囲まれた空間だ

赤い手すりがアクセントの階段まわりは大きな吹き抜けに。階段を上った先には、外孫が遊びに来たときのための部屋や広いテラス、納戸などがある
親世帯の奥さんのワークスペース。上部が吹き抜けとなっており、ハイサイドライトから自然光が降り注ぐ
会社情報
社名 株式会社 松本純一郎設計事務所
URL https://www.matsumoto-architect.com
Replan SUMAIナビ https://www.sumai-navi.jp/companies/tmatsumotojun