造作アイデア×快適性能を備えた23坪のスマートな平屋

2025.10.10 青森県弘前市
髙山建築

黒のガルバリウムを鎧張りし、アクセントに屋久島地杉をあしらった落ち着いた佇まいの外観。内部には耐水・対光性のシートを貼っているので丈夫

「一生に一度ですから、最後まで快適に暮らせる住まいにしたかった」と語るご夫妻の新居は、シンプルな間取りや良質な室内環境を兼ね備えた23坪の平屋です。LDKは勾配天井が約23帖の数値以上のゆとりを生む大空間。そのLDKを囲むように、2つの個室や水まわりなどが配置され、それぞれの空間に最短距離でアクセスできます。エアコン1台のみでも夏冬ともに室温が一定で、燃費のいい暮らしも実現。有孔ボードを使用した見せる収納や、ベンチとしても活用できるテレビ台など、空間をスッキリと見せながら最大限に活用する造作アイデアが随所に光ります。

◎家族構成/夫婦40代、子ども1人
◎構造規模/木造・平屋建て
◎設計・施工/髙山建築

大きな開口部がなくても十分な採光を確保できるのは、4方向に窓が配置されているため。漆喰の塗り壁が光を優しく反射してくれるので部屋の隅も明るい。2.2mから3.8mに上がる勾配天井が23帖のLDKをより広く見せてくれる

リビングから壁沿いに続くテレビ台は、徐々に役割をベンチに変えていく予定。35㎝高で座りやすく、買い物帰りのときは荷物を置きやすい高さ

奥さんの希望で壁付けタイプにしたキッチンと造作カウンターでコの字型に。ホワイトアッシュ材を使用した約1m幅のカウンターは、作業台や収納棚、ダイニングテーブル、学習机を兼ねている。収納スペースは目的を明確にすることで最小限にとどめ、居住空間を可能な限り広げている
玄関の右手に約3帖のシューズクローク。靴だけでなく、上着やレジャー用品、日用消耗品なども置いておける。室内と同じ温度なので雨や雪が付いていても乾きやすい

髙山建築からの提案で、リビングとキッチンの間の壁には有孔ボードを使用。見せる収納としても機能している

水まわりも区切らず一体化した空間に。タオルや家族の下着はカウンター下の棚にまとめているので、取り出すときも収納するときも便利

寝るためだけの部屋と目的を割り切った約5帖の寝室。床にはやわらかさと温かみを感じさせる長野県安曇野産のマツ材を使用している
窓は高性能トリプルガラス(樹脂サッシ)を採用。高めに配置し、深い軒の出による日射コントロール効果を最大限に
会社情報
社名 髙山建築
URL https://www.tseok.jp