薪ストーブが移住生活を彩る、23坪のコンパクトな平屋

2025.10.3 北海道音更町
水野建設

表情豊かなカラマツの無垢床はご夫妻のお気に入り。「写真を趣味にしている私にとって、カラマツは長年撮り続けてきた木なんです」とTさん。親しみのあるカラマツに包まれながら新たな暮らしを楽しんでいる

自然の中での暮らしを求め、東京から音更町へ移り住んだご夫妻が選んだのは、約23坪のシンプルな平屋でした。室内は2つの個室とLDKからなるシンプルな構成で、使用頻度の高い水まわりを家の中央に配置して動線を最短に。無垢床や構造材までカラマツで統一し、憧れの薪ストーブも設置。造作家具は最小限にとどめ、収納はDIYで自分たちらしく整えています。エアコン1台でも暖かい性能の高さを実感しつつ、趣味の庭づくりや旅を楽しむアクティブなセカンドライフを満喫しています。

◎家族構成/夫婦70代
◎構造規模/木造・平屋建て
◎設計・施工/(有)水野建設

防風林を背景に佇む、赤い煙突囲いが目を引くTさん宅。「東京時代から庭づくりが好きでした。憧れていたのはリンゴの木を育てること。余市町でリンゴの木の苗木を購入しました」と奥さん

物置にも住宅と同じく道産カラマツを採用することで一体感をもたせた

最短距離で結ばれたカーポートに設置した自作の薪棚と薪ストーブ。薪の持ち運びもスムーズでストレスなく冬の暮らしを楽しむことができる
メイン空間となるリビング・ダイニングの天井は合板仕上げとし、現しの梁も含めて木の質感が伝わる心地の良い空間に。白い天井との素材の変化が、仕切りのない空間の緩やかなゾーニングにも一役買っている
靴の脱ぎ履きをアシストする手すりと、コーナーの飾り棚は造作
ソファに座って炎を眺めることを想定し、角度を付けて薪ストーブを設置

南北に長いTさん宅。LDKから個室まで長手方向に対して平行にカラマツの無垢床を張り、面積以上の奥行きと広がりを感じる空間に

カラマツ合板を用いた造作キッチンはあらかじめ収納を設けずに、ご夫妻が使い勝手がいいように市販のラックを組み合わせた。キッチン横にはルーバーを設け、リビングとキッチンを緩やかに仕切っている
エアコン1台で室内を暖冷房する高性能な家づくりを行う水野建設。通常はテレビ台の中にエアコンを設置しているが、テレビ台がないTさん宅ではパントリー横の収納下に設置した

家の中央にまとめた水まわりは、リビングや個室など、どこからもアクセスがしやすい。「東京時代の住まいは3階建ての都市型住宅。上下階の行き来が大変だったので、コンパクトに暮らせる住まいは快適そのものです」とご夫妻

個室の天井は黄色のクロスとし、LDKとは異なる趣に。さらに奥さんの個室は壁の一部に青緑のクロスを採用してアクセントをつけている

会社情報
社名 有限会社 水野建設
URL https://minimumstyle.com
Replan SUMAIナビ https://www.sumai-navi.jp/companies/hmizuno