「良いデザインの家」とは、見た目も間取りも、省エネ・省コストにつながる住宅性能も、トータルに考えデザインされた家。Replanでは「美しく暮らす 東北のデザイン住宅2019」の発刊に合わせて、そんな家づくりに取り組む東北の住まいのつくり手の声をお届けしていきます。今回は、福島県郡山市で注文住宅を手がける株式会社エア・コーポレーションの佐久間宏一さんです。
福島県郡山市・Yさん宅/夫婦40代、子ども2人
設計・施工/(株)エア・コーポレーション 佐久間 宏一
施主とともに考え、思いを一つに、家のカタチを導く
どんな家をデザインし、つくるかを、施主と一緒に考える時間が楽しいです。施主の希望する家の姿をベースに、「住むこと」を楽しんでもらうための仕掛けを提案します。話し合いを重ねますが、そのとき、他から良く見られたいという思いや、セオリーに忠実にといった意識を持つのはNG。大切なのは「その家にあるべきものが何なのか、本質を突き詰めること」。話し合ううちに次第に最良のカタチが見えてきて、施主との間に一体感が生まれる。この過程こそが私が家づくりにおいて最も大切にしている時間です。
![Yさん宅の外観。鋭角な三角地が住宅のカタチにもハッキリと現れている](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2019/05/03-min.jpg)
場をカタチにする
私が考える建築テーマは「場をカタチにすること」。その場の自然条件や土地 の形状などを、いかに建築として表現するかですが、今回のような特徴的な土地はまさにその表現力が試されます。
鋭角な三角形の土地に建つYさん宅。限られた予算を考え、スキップフロアとロフトの組み合わせで構成された2階建てとし、車2台分の駐車スペ-スが必要だったため2階にLDKを配置しました。1階には玄関や浴室などの水まわりを配置し、鋭角な三角を利用して物干しのためのサブテラスを設けました。建物の鋭角部分は鉄板を曲げてつくり、それを煙突状に屋根の高さまで伸ばしています が、その特徴的な奥行きのない壁に、通る人は不思議そうに見上げるようです。
ダイニング・キッチンより400ミリ高い畳敷きの小上がりは、造作のテーブルを中心に繋いだことで空間の一体感が生まれました。そういった段差を利用して、 ややもすると狭く感じる空間に広がりを与えています。土地の特性を極限まで生かし、便利な生活に繋げた家づくりを実現しています。
![2階から1600ミリ上がった寝室へ続くスケルトンの階段が光を導く](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2019/05/08-min.jpg)
![寝室からも、階段からも出入りできるコンパクトなサイズのウッドデッキもある](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2019/05/8300f1ac4865cdb8a3bb71886f095c17.jpg)
![寝室はベッドの高さを利用してロフトへ繋がるように工夫](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2019/05/09-min.jpg)
■建築DATA
構造規模/木造(在来工法)・2階建て
延床面積/120.68㎡(約36坪)
株式会社エア・コーポレーション
デザイン住宅実例
〜川内の家(リノベ-ション)〜
![家族6人で住んでいた築30数年の旧離れの外観](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2019/05/cd7d9d89620da7b287f0f3de78f91e41.jpg)
![祖父母が亡くなって以来、誰も住んでいなかった築50年ほどの旧母屋](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2019/05/110e2ee04023230c9b33a3081b299886.jpg)
株式会社エア・コーポレーション
〒963-0104 福島県郡山市安積町南長久保2-27-1
Tel: 024-937-0041
Mail: postmaster@airco.jp
◎ホームページ http://www.airco.jp
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