最近、テレビCMや住宅会社のチラシなどでZEH(ゼッチ)という言葉を見聞きすること、ありませんか?住宅のエネルギー消費量を削減し、環境にやさしい暮らしを実現するために、国が中心となって普及・促進している省エネ化政策、それがZEHです。CO2の削減が全世界的な課題となっている今、住宅の省エネルギー化も急務となっています。ここでは、そんな知っているようで知らないZEHのキホンについてご紹介します。

ZEH(ゼッチ)って何?

ZEHは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略で、「省エネ」と「創エネ」の組み合わせにより、住宅の年間の一次エネルギー消費量(※1)が概ね0(ゼロ)になる住宅のことをいいます。住宅の高断熱化と高効率設備の導入でエネルギー消費量を減らして「省エネ」を実現し、住まいで消費したエネルギーと同等もしくはそれ以上のエネルギーを太陽光発電などで創り出す「創エネ」で、年間の消費エネルギーの収支を正味(ネット)で0以下にする仕組みです。
※1 一次エネルギー消費量の対象は、冷暖房、換気、給湯、照明で、その他の家電などは含まれない

どんなメリットがあるの?

  • 光熱費が抑えられる
    太陽光発電などの「創エネ」による電力の自給自足が可能になり、余った電気は売って、その分生活費を下げることができます。調査によると、4~11月の間はエネルギーコストの収支はプラスになり、太陽光による発電量が少なく暖房も使う冬季にはマイナスになりますが、全体平均として、年間エネルギー収支はプラス3万円以上で、経済的メリットがあることが分かります。

  • 健康に暮らせる
    ZEHを実現するためには、高い断熱性能が何よりも重要な条件となります。断熱がしっかりできている住宅は、室内に温度ムラがなく、家中どこにいても快適な環境が保たれます。そして、それは室内の温度差によって血圧が急激に変化し発症する「ヒートショック」のリスクの低減につながります。また結露によるカビやダニの発生も減らせるので、健康で快適な生活が実現できます。

  • 資産価値が高い
    住宅のエネルギー性能を評価する制度に、「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」というものがあります。エネルギー性能の高いZEHは、このBELSで高評価を得ることができるので、住宅の資産としての価値も上がるといえます。将来、子どもに家を受け継いでもらう場合や売却する時のことを考えると、高い資産価値のあるZEHは有利といえるでしょう。

★POINT★

  • 補助金制度
    現在、ZEHやNearly ZEHには国からの補助金制度があり、支給対象となるためには、さまざまな交付要件を満たす必要がありますので、早めに工務店や建築家に相談することをおすすめします。 詳細は、経済産業省・資源エネルギー庁とSII 一般社団法人 環境共創イニシアチブのサイトで確認できます。

  • 住宅の高断熱化が、何よりも大切
    ZEHのポイントとなるのは、住宅の断熱性能を高めること。高効率な設備機器や、太陽光発電などのチカラを最大限発揮できるのも、家計に優しく暮らせるのも、土台となる住宅の性能が確保されていることが不可欠です。そして、冬暖かく夏涼しい、快適な住環境を実現するためにも、工務店や設計者、施工者と相談しながら高い断熱性能の住まいを目指しましょう。

    また、新築時に設置場所や資金などの問題から、太陽光発電の導入が難しい場合でも、住宅の断熱性能を高めて「強化外皮基準」をクリアし「省エネ」しておくことにはとても大きな意味があります。住宅完成後に高断熱化するには相応の工事や費用を要するためです。あらかじめ高断熱化しておけば、将来、再生可能 エネルギーを取り入れて「創エネ」することで、ZEHが可能になります。


ZEHのこと、なんとなくわかってきましたでしょうか。住宅業界では何かと話題になる「ZEH」。日本だけでなく、国際的にも課題となっている地球温暖化対策としても注目されていることですから、興味がある方もない方も、この記事で少しでも理解が深まれば幸いです。

さらに最新のZEHに関する情報については、リプラン本誌とWEBマガジンの連載「いごこちの科学 NEXTハウス」でも紹介していますので、興味がある方はそちらもチェックしてみてください!

(文/Replan編集部)