(株)奥野工務店 / 札幌市・Tさん宅 夫婦30代、子ども2人

同じコストをかけるなら、と
より快適で長く住める建て替えを選択

2022年、祖父母の代から住み続けてきた土地での建て替えを決意したTさん。「マンションへ転居した両親が、空いた実家に住むことをすすめてくれたのがきっかけです。しかし、設備も建物も古くなった実家はリフォームが必要で、同じコストをかけるなら家を新しくしようと話がとんとん拍子で進みました」と、Tさんは振り返ります。

賃貸生活で、活発な子どもたちの足音を気にし続けていたことも、建て替えへ舵を切る大きな決め手になりました。

公道側には開口を設けず、外部の視線を遮断。奥野工務店の提案で、玄関前には除雪の手間を最小限にできるようカーポートを設置した。ツートーンの外観が目を引く
公道側には開口を設けず、外部の視線を遮断。奥野工務店の提案で、玄関前には除雪の手間を最小限にできるようカーポートを設置した。ツートーンの外観が目を引く
直線的なフォルムとガルバリウム鋼板サイデングの無機質なファサードに、玄関ポーチや扉の木目が優しさをプラス
直線的なフォルムとガルバリウム鋼板サイディングの無機質なファサードに、玄関ポーチや扉の木目が優しさをプラス
玄関からは水まわりとLDKへそれぞれつながる2wayの動線をプランニング。土間には床下暖房を採用した。「靴までポカポカで、冬の幸せを感じます」(奥さん)
玄関からは水まわりとLDKへそれぞれつながる2wayの動線をプランニング。土間には床下暖房を採用した。「靴までポカポカで、冬の幸せを感じます」(奥さん)

建築関係の仕事に携わるTさんは、以前からきれいな空気を自然の力で24時間循環させる「パッシブ換気」に注目していました。「メンテナンスフリーなのに、結露やカビの心配のない健康的な室内環境を実現できる点、高い省エネ性も魅力でした」。

いくつかの会社を検討した結果、Tさんはパッシブ換気を採用した高断熱・高気密の住まいづくりを手がける札幌市の奥野工務店に新築を依頼。「オープンハウスで会った設計担当者は、最初から親身になって話に耳を傾けてくれました。長年叶えたいと思っていた暮らしも、ここならカタチになると期待が膨らみました」。

建物の床下に新鮮な外気を送り込む「パッシブ換気」の吸気筒
建物の床下に新鮮な外気を送り込む「パッシブ換気」の吸気筒
「パッシブ換気」の排気筒。機械的な動力は用いず、自然の力で余分な空気が排出される
「パッシブ換気」の排気筒。機械的な動力は用いず、自然の力で余分な空気が排出される
階段ホールの天井に設けられた排気口から、余分な空気を排出。開閉は湿度によってコントロールされている
階段ホールの天井に設けられた排気口から、余分な空気を排出。開閉は湿度によってコントロールされている
床に設えたスリットから、冷気と暖気が自然エネルギーの力で行き来する。パネルヒーターや暖房器具を用いないパッシブ換気は、空間の自由度も上げる効果も
床に設えたスリットから、冷気と暖気が自然エネルギーの力で行き来する。パネルヒーターや暖房器具を用いないパッシブ換気は、空間の自由度を上げる効果も
造作ルーバーの奥は、外気挿入口とつながっている。床下に採り込まれた外気は、1階床下に設置した暖房のみで温められ、壁の隙間を伝って家じゅうを巡る
造作ルーバーの奥は、外気挿入口とつながっている。床下に採り込まれた外気は、床下に設置した暖房機器で暖められ、壁の隙間を伝って家中を巡る

暮らしやすくて気持ちいい!
人を招きたくなる家

ご夫妻が希望したのは、気軽に友人や親族を招いてお酒や料理でおもてなしができる家です。Tさんは、15年来の趣味であるダーツ競技を自宅でも楽しみたいとも考えていました。

その夢を叶えるため、1階は開放的な集いのスペースに。キッチンは壁付けにし、ダイニング・キッチンとゆとりの広さのリビングをL字に配しました。リビングの壁には造作のダーツボードも設置。「ダーツボードの取り付け位置は、大工さんと一緒に考えました」と、試行錯誤の時間も今は良い思い出です。

こもり感が心地いいダイニング・キッチン。木目調のクロスを張って仕上げた下がり天井とし、温かく落ち着いた雰囲気に仕上げた
こもり感が心地よいダイニング・キッチン。木目調のクロスを張って仕上げた下がり天井とし、温かく落ち着いた雰囲気に仕上げた
キッチンを壁付けにすることで省スペース化を図りながら、LDとの一体感を演出。窓越しに外の景色を見ながら家事ができ、ゲストや家族との会話も楽しめる
キッチンを壁付けにすることで省スペース化を図りながら、リビング・ダイニングとの一体感を演出。窓越しに外の景色を見ながら家事ができ、ゲストや家族との会話も楽しめる
白を基調にしたリビングは、TV回りにアクセントクロスを張り、最小限の採光窓のみを配置
白を基調にしたリビングは、テレビまわりにアクセントクロスを張り、最小限の採光窓のみを配置
採光窓を設け吹き抜けがのびやかな空間をつくりだすリビング。その一角には、防音にも配慮した造作ダーツボードを設置。周りに気遣うことなく好きなダーツが楽しめる
吹き抜けとハイサイドライトがのびやかな空間をつくり出す。LDKの一角には、防音に配慮した造作ダーツボードを設置。好きなダーツが気兼ねなく楽しめる

10月中旬に待望の新居が完成。「朝起きたら既に暖かく、空気が自然で気持ちいいのに驚きました」と奥さん。暖房や給湯に都市ガスを採用した新居の光熱費は、ご両親が住む2LDKのマンションよりも安かったそうで「性能の違いを実感しました」と、Tさんは話します。

リビングからDKを見る。キッチン側の吹き抜けの壁は下がり天井と同じ木目クロスで仕上げ、頭上5.5mに延びる吹き抜けをより高く見せて。現しの梁も開放的な空間のアクセントに。床は、奥野工務店の提案でナラ無垢材を採用
下がり天井と同じ木目調クロスで仕上げたキッチン側の壁は、頭上5.5mに延びる吹き抜けをより高く見せる。床はナラ無垢材を用いた
2階ホールは1階から自然対流する温かな空気の通り道にもなっている。空気の流れを促す通風用の小窓も設けた
2階ホールは1階から自然対流する暖かな空気の通り道にもなっている。空気の流れを促す通風用の小窓も設けた
造作のカウンターテーブルを設置したスタディコーナーは、家族共用。子どもたちの学習スペースとしても活用する予定
カウンターテーブルを造作した2階ホールのスタディコーナーは、家族共用。子どもたちの学習スペースとしても活用する予定
2階にはコンパクトに設えた子ども室を配置。空間の圧迫感を軽減するよう、クローゼットは敢えて扉の代わりにカーテンを採用した
2階の子ども室のクローゼットは扉の代わりにカーテンを取り付け、コンパクトな部屋の圧迫感を軽減した

ご夫妻の理想を詰め込んだオープンなLDKは、「ダーツバーのようでおしゃれ」とゲストにも大好評。「大工さんをはじめ、皆さんの仕事ぶりがとても丁寧で、安心して家づくりをお任せできました。休日の充実度が格段に増しましたし、代々住み継いできた土地を未来へ活かすことができて嬉しい」と、笑顔を見せるTさんです。

無垢材やタイルなど、材料を一つひとつ吟味した丁寧な造作も、奥野工務店に決めた理由の一つでした。私たちの新居にも、数々の造作が採用されています。中でも、ダイニングの食器棚や収納は、細かい寸法までオーダーできたので使い勝手が抜群。機能とデザインを両立させた造作収納は、オープンなおもてなし空間の要になりました。きめ細かい配慮が行き届いた提案と造作のおかげで、思い描いた以上の暮らしやすい住まいになりました。(奥さん談)