住まい手の化身となり、幸せをデザインする[顧客視点編]
家づくりの最前線で活躍するプロを訪ね、これからの家づくりにあらかじめ知っておきたい考え方や基礎知識をうかがう取材シリーズ。
目次
今回は、室蘭市を拠点とする地域工務店、USAMI HOME(宇佐美建設)の代表取締役・中村燦太さんにご登場いただき、同社が大切に考えている住まい手の幸せをデザインするという考え方と、その実現に向けてのさまざまな取り組みについて語っていただきました。

代表取締役
中村 燦太さん 室蘭市生まれ。日本工学院建築学科を卒業後、主に店舗を手がける札幌の建築会社での勤務を経て、2014年に室蘭へUターン。地元の工務店やビルダーで住宅建築の経験を積み、2022年よりUSAMI HOMEで住環境をトータルでプロデュースしている
絵に描いた餅ではない、暮らしにフィットする等身大の住まいを実現
インターネットの普及で家づくりにまつわる情報が身近にあふれ、憧れのインテリア用品も簡単に入手できるようになった今の時代。USAMI HOMEにも、気になる写真や情報をファイリングして、新築の相談に来られる方が多くいらっしゃいます。しかし、ファイルに並ぶ切り取りパーツを組み立てれば、最高のプランがすぐに完成するというわけではありません。なぜなら、そこには住まうご家族の生活が存在しないからです。
USAMI HOMEのフィールドである室蘭市には大小の工場が多く点在し、1日3交代制で働く人がたくさんいらっしゃいます。例えば、共働きの奥さんが夜勤もある看護師さんだったら、どうでしょう。朝の時間帯を想像すると、夜勤から戻って眠る人、一方で慌ただしく出勤の準備をする人が一つ屋根の下で同じ時間を過ごすことになります。住まいには、どちらにとってもストレスのない環境をつくることが求められます。
私たちは、そうした住まう人の日々の生活そのものを設計することが家づくりの出発点だと考えています。新築の相談に来られる方々は、設計者に何を聞き、伝えていいのか分からないという人が大半です。そのために、就いている仕事から好きなインテリアや洋服、車、音楽、趣味など、お客様にはたくさんのお話をしていただきます。面白いもので、お話をうかがうほどに心の距離が縮まり、より良い提案をしたいと想うようにもなります。その想いこそが、住まう人にぴったり合う家を生み出す原動力となってくれます。
確かな性能をベースに、住まい手の満足を超える最高のパフォーマンスを
暮らしやすさは、デザインと住宅性能が両輪となってはじめて実現するもの。USAMI HOMEでは、住まう人がいつまでも快適に暮らせるよう、建物の高断熱・高気密化にも力を入れ、ZEH基準以上の省エネ性能を基本としています。また、太陽光発電や全館空調システムなども積極的に取り入れ、少ないエネルギーで冬暖かく、夏涼しく暮らせる住まいを実現します。


また、専属スタッフと自社大工による設計、施工、アフターフォローまでの一貫体制により、いつまでも安心して暮らしていただけるように、施工エリアを胆振地区全域に定め、年間施工棟数も限定。地域に深く根ざした住まいづくりを徹底しています。地域のネットワークを生かした、ライフスタイルと予算に合う宅地探しのお手伝いもさせていただいています。
こうした住まいづくりの土台をしっかりと整えたうえで、プロの目線でご家族の要望を整えながら、数値では測れない心地よさを導き出すプランを作成。USAMI HOMEではファーストプランの提案時に、外観や室内のインテリアや光の移ろいまでCGパースや3Dビューに落とし込み、お客様が完成後の暮らしを想像しやすいようにしています。これからは建物のみならず、外観デザインや暮らし方と調和する庭と外構、室内空間に違和感なく溶け込み長く愛される家具なども含めた、トータルプロデュースにもより力を入れていくつもりです。
適正価格で高品質な住まいづくりのさらなる進化を目指して
住まいは、「建築」と「人」が深く関わる場所です。USAMI HOMEでは、より多くのご家族がより幸せな暮らしを実現できるよう、新たな取り組みとして「i-works project」に参加しました。
i-works projectは「普通の住宅をデザインする」と常々語る建築家・伊礼 智氏が数々の注文住宅を手がけ見出してきた住まいの心地よさを体現した家づくりの形。そのディテールを標準化することで、コストを抑えつつ、質の高い家づくりを実現できます。伊礼氏を中心に進めるプロジェクトでは、会員工務店・建材メーカー・建築研究者が協力し、意匠と性能を両立させた住宅づくりに努めており、プロジェクトが生み出したたくさんの成果にじかに触れる機会に恵まれました。これもきっと糧となり、USAMI HOMEの成長につながると確信しています。
家には小さなことでも住まう人が喜びを感じられる「幸せのポイント」があります。その小さな幸せが住まいの中に積み重なることで、大きな幸せで満たされる。私たちは住まう人になりきって、同じ目線で、より「らしく」暮らせる住まいを追求し続けていきます。
Case.1 室蘭市・Sさん宅
深いグリーンのガルバリウム鋼板の外観が印象的な住まいです。リビングの床と同じ高さで設けられた土間は、腰かけて正面の緑を眺めたり、植木を置いたりと、家の外であり中でもある場所として、アウトドア好きなご夫妻の大事な場所になっています。リビング・ダイニングは、大きな吹き抜けのある圧倒的な開放感に満ちた空間。上下にある大きな4つの窓からは光が入り、外の緑を借景として室内に取り込んでいます。
Case.2 室蘭市・Mさん宅
開放感にこだわり、大きな吹き抜けのあるリビングを設えたMさん宅。側面の窓のほかにハイサイドライトからの採光もあり、明るく心地よい空間となっています。LDKと予備室はひとつながりの空間ですが、吹き抜けや板張りの下がり天井など、上部空間のつくりで緩やかにゾーニング。玄関まわり、水まわり、LDKで2つの回遊動線を設け、どこに行くにもストレスがない、使い勝手のいい空間を実現しました。
Case.3 登別市・Kさん宅
Kさん宅は、壁につながるように納めたスタイリッシュな三角屋根とスギ板をメインに使用した庭側の外壁が特徴的な住まい。豊富な収納を確保しながらいかに広く取るかを模索したLDKは約22帖の広さで、吹き抜けと大窓の効果でさらに広く感じます。キッチンには、造作で一体型のダイニングテーブル&カウンターを設えました。室内の無垢フローリングと同じ向きに板を並べ、延長の空間という雰囲気に仕上げたウッドデッキも、セカンドリビングとして活躍しています。
- (株)宇佐美建設
- USAMI HOMEが家づくりで大切にしていることは、 お客様に誰よりも寄り添うという想いやりの心。 ただ暮らせる箱をつくるのではなく、 その先にあるご家族の幸せを第一に考えています。 住宅は、「建築」と「人」が深く関わる場所であり、 ご家族が長い時間をともに過ごす空間です。 だからこそUSAMI HOMEでは、住まうご家族の生活そのものを 設計に反映できるように心がけています。 普段の生活パターン、帰宅から就寝までの動き、 休日の過ごし方に、趣味、将来的な家族の形態など、 たくさんの対話をさせていただきます。 ずっと幸せに暮らせる居場所にしたい。 失敗や後悔の数をとにかく少なくしたい。 ご家族に愛される住まいにしたい。 家づくりに関わる全員が同じ想いのもと、 誰よりもお客様に寄り添い、家をつくっていきます。
- 対応エリア
- 伊達市、室蘭市、苫小牧市、登別市

