【対談企画】あおもりGX住宅スタイル〜地域とともに歩む住宅の未来
公開日:2026.3.27
最終更新日時:2026.3.27
「あおもりGX住宅スタイル」の取り組みを紹介。各方面のプロに、地域と家づくりのこれからについてお聞きしました。
INTERVIEW 03
秋元 一也さんに聞く「あおもりリビングスタイルガイドラインの取り組み」

青森県では2025年に、これからの住宅づくりの指標となる「あおもりリビングスタイルガイドライン」を策定しました。策定までの流れを教えてください。

県では2011年に「雪と寒さに強い青森型省エネ住宅ガイドライン」を策定し、快適で便利な現在のライフスタイルを維持しながら、家庭の低炭素化を進めるための住まいづくりの普及に努めてきました。それをだいぶ分かりやすくしたのが、今回策定した「あおもりリビングスタイルガイドライン」だと思っています。鳥取県の「NE-ST」のように都道府県単位で高性能住宅の基準づくりを頑張っているところが出てきて、刺激を受けたことも大きなきっかけになりました。


中身について詳しく教えてください。

「あおもりリビングスタイルガイドライン」の中では「あおもりGX住宅スタイル」を提示し、推奨しています。また、そのプラットフォームとして「あおもりGX住宅ビルダーズ」を制定しました。

「あおもりGX住宅ビルダーズ」とは何ですか?

断熱等級5以上、C値2.0以下の新築住宅を3棟以上設計または施工した実績のある設計者・施工者を「ビルダー」、また、住宅関連企業や金融機関、教育機関を、ビルダーと連携して支援する「サポーター」と位置付け、登録・公表するシステムです。募集して約2ヵ月で、合わせて50社以上集まっています。

※等級は、住宅性能表示制度(2022年)に基づく)

「あおもりリビングスタイルガイドライン」を策定した目的を教えてください。

2050年のカーボンニュートラルの実現のため、引き続き青森県の地域特性に適応した良質な木造住宅ストックの形成を推進していくことはもちろんですが、もう一つ、県内のつくり手を守るという目的があります。青森県では今、低価格帯の分譲住宅と、高価格帯の高性能住宅という二極化が進んでいます。しかし後者は、県外の大手ハウスメーカーが地元工務店のシェアを勝ち取っているのが近年の実情です。そうした現状を鑑みたときに、技術的な面で、そして価格的な面で、地元工務店を何かしら支える方式がないと、明るい未来はないのではないかと思ったのです。

それで県として、今回の一連のシステムを確立したんですね。

そういうことになります。地元工務店がなくなってしまうと、結局困るのはユーザーなんですよね。特に災害時など、すぐに修理してほしい、復旧してほしいといっても、大手ハウスメーカーだと早期の対応が難しいことが多いですが、地域工務店であればすぐに対応が可能です。地域に根ざしていてきめ細かい対応ができる、それが地域工務店の強みですから、やはり県としても盛り立てていかないといけないと思っています。

プラットフォーム化のほかに、地域工務店とはどのように協働していくのでしょうか?

「あおもりGXビルダーズ」の中でどのようにやっていくかというのは、これから考えていく感じにはなりますが…。青森県優良住宅協議会の力もお借りし、プレゼン、セミナー、アンケートなどで情報共有を図り、意見を吸い上げながら一緒に地域課題解決を図っていきたいですね。もちろん県としての広報力も大いに生かしていきたいと思っています。

数値的な目標は掲げていますか?

2035年までに、県内の新築着工数における「あおもりGX住宅スタイル」のシェア50%を目指しています。同時に、2035年時点で参画企業が供給する住宅の100%を断熱等級5以上、50%を断熱等級6以上とする目標を掲げています。

そのために今後、どんなことに取り組んでいくのでしょうか。

ガイドラインやプラットフォームという型枠はできたので、その中でうまく回していくことになります。青森県はそもそものスタートが遅れていて、鳥取県の「NE-ST」のような住宅のブランド化までには至らず、「あおもりリビングスタイル」はひとまず暫定的につくったガイドラインという位置付けです。
ですので、県としては今後建っていく「あおもりGX住宅スタイル」で、建物のエネルギー効率を示すBEIを含めた性能のデータを取り、価格との最適化を図りながら、青森県のベストの独自基準を設けたいという思いがあります。それには太陽光発電などに関する国の補助の活用も視野に入れなければならないでしょうね。
ですので、県としては今後建っていく「あおもりGX住宅スタイル」で、建物のエネルギー効率を示すBEIを含めた性能のデータを取り、価格との最適化を図りながら、青森県のベストの独自基準を設けたいという思いがあります。それには太陽光発電などに関する国の補助の活用も視野に入れなければならないでしょうね。
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