理想の間取りを実現させた、羊蹄山を眺める「笠」屋根の家
家づくりにあたり、2、3年かけて羊蹄山の見える場所を探したというNさんご夫妻。やっと手に入れた理想の土地に、今度は理想の家を建ててくれるビルダー探しに3年ほどかかりました。2人の希望はもちろん羊蹄山がきれいに見えること。また、580坪以上という広大な土地の傾斜をうまく使いつつ、除雪の負担は最小限にする、というものでした。


しかし、複数の会社に相談したところ、こだわりのいずれかを妥協しなくてはならないプランを提示されたそう。そんな中、SUDOホームとの出会いがありました。初めての打ち合わせの時に、自分で考えたフロアプランを持参したという奥さん。室内は回遊動線で、水まわりは使い勝手よく並んでいて、吹き抜けがあって、などなど…。



中でも一番の希望は大きな三角屋根があることでした。しかし、大屋根を乗せると部屋の両端の高さが低くなり、ほぼ使えないスペースができてしまいます。その結果、ほかの希望を叶えることも難しく…。設計を担当した、SUDOホームの深瀬正人さんはどうしたものかと頭を悩ませていました。
が、ふと「屋根を45度回転させてはどうか?」と思いついたそう。そうすることで要望もすべてクリアできます。その考えを2回目の打ち合わせ時に提案したところ、すぐにNさんご夫妻からOKが出ました。「初めての試みだったので、大工さんには嫌がられましたけどね(笑)。でも、どんな要望も『ありえない』と思わずに、どうしたら実現できるか考えるのが注文住宅の醍醐味ですから」と話します。





屋根の形が笠を被っているように見えることから「トリオイガサノイエ」と名付けられたこの家。羊蹄山を背景にしたご夫妻の希望がすべて叶った新居は、実に絵になります。

10枚の窓が並ぶ東側に据えられた大開口からは、まるで絵画を切り取ったように羊蹄山が。建物には、土地の傾斜を利用して、アプローチからもLDKのあるフロアからも出入りができます。15畳分ほどのアプローチには大屋根を付けることで、公道までの除雪の距離を短くするとともに、雪や雨の日だけではなく、陽射しの強い季節にも使い勝手のよいスペースとなりました。

自分たちの理想を形にするために、安易に妥協せずこつこつと時間をかけてきたNさんご夫妻。家の中を案内しながら「家具はなるべく一生物を買いたくて、まだあまり揃っていないんです」と笑います。来夏にはLDKの外にウッドデッキができ、広い土地の一部はガーデンと畑になる予定。こだわりの家づくりはまだまだ進行中です。
- SUDOホーム<須藤建設(株)>
- 創業1918年。SUDOホームは「土地が家を決め、人でいえが決まる」を設計コンセプトとした、道産材を活用した地産地消の家づくりを行っています。標準仕様は外装材に道南スギ板張り、開口部は木製サッシ・トリプルガラス、内部は道産無垢床材、しっくい塗り壁などの自然素材を使用。 また、すべての家づくりを、一級建築大工技能士・一級建具製作技能士を有する自社技能職が担当します。
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