ダイニングは明るく、リビングは薄闇の中で落ち着いた雰囲気に。開口部にメリハリをつけ、天井の高低差も巧みに利用することで、光をコントロールしている。「暗がりから見る窓の美しさ」は、均質な空間の明るさとは違った価値観を住まい手にもたらす。照明はルイスポールセンのPHシリーズとエニグマ

30坪とコンパクトながら、素材感の際立つ上質な住空間を実現したモデルハウス。外観は地元の秋田スギを使用した総板張りで仕上げています。南面に広いバルコニーを設え、ダイニングと外界が一体化。室内の最奥に配置したリビングはほんのり暗く、キッチンやダイニングの明るさとは対照的な佇まいを醸し出します。

◎構造規模/木造・2階建て
◎設計・施工/伊藤建友(株)

外壁は秋田スギの板材。スリットや凹凸をつけてリズミカルな印象に。2階バルコニーを玄関アプローチからせり上がる台形状に施工するなど、木の家のイメージを一新するモダンな住まいをつくり上げた

ダイニングとテラス窓で隔てた2階バルコニーはアウトドアリビングの役割を果たすスペース。「この風景を見てほしくてLDKを2階にしました」と、高橋常務が指し示す先には、見事な枝ぶりのしだれ桜を望むことができる。パントンチェア

風致地区に位置するため、南面のバルコニーからはしだれ桜やモクレンなど、さまざまな木々が借景となって楽しめる。照明はルイスポールセンのPHシリーズ。ダイニングチェアはハンス・J・ウェグナーのYチチェア。バルコニーのイスはパントンチェア

暮らしやすさを意識し、2階リビングの奥にもトイレと洗面スペースを確保
基本のフレームを自由に組み合わせて造作したキッチン。実用性を重視したシンプルなデザインが静謐な空間の中にあっても主張しすぎない

住まいの西側はクマザサの繁茂する斜面になっている。西陽が当たると暑くなるため、窓の位置や高さには細心の注意を払った

1階の寝室。窓位置を高くして、プライベートを確保しながら明るさを取り入れている