小学生と幼稚園児、そして2歳児と3人の子どもたちが元気いっぱいに駆け回るMさん宅。南向きにこだわって探した土地に建つこの家は、太陽の光が室内を明るく照らします。

リビングからは縁側越しに庭を眺められる。東と南が開け、かつ吹き抜けの2階の窓からも光が降り注ぐ
リビングからは縁側越しに庭を眺められる。東と南が開け、かつ吹き抜けの2階の窓からも光が降り注ぐ
外構は石材店を営む奥さんのお父さんが担当。自然石をふんだんに使用した庭と、木と塗り壁でできた屋内を縁側がつないでいる
外構は石材店を営む奥さんのお父さんが担当。自然石をふんだんに使用した庭と、木と塗り壁でできた屋内を縁側がつないでいる

電気工事のお仕事をしているMさんは、新居を建てるにあたってこの太陽の力をエネルギー面でも活用、太陽光発電や電力の使用状況が見えるHEMSを採用したオール電化仕様にしました。「イニシャルコストはかかりましたが、光熱費はほぼゼロ。年間トータルで見たら売電のほうが多く、太陽光発電にしてよかったです」。ヒートポンプなど省エネ機器も積極的に取り入れました。無理なく快適に使えていることから「自分のお客様にもすすめられる」と満足しています。

南に開口部を広く取った外観。Mさん希望のビルトインガレージには 子どもたちの自転車も収納し家の前はすっきりと
南に開口部を広く取った外観。Mさん希望のビルトインガレージには 子どもたちの自転車も収納し家の前はすっきりと

室内に入ると、庭に向けての大開口と高さ6m超の吹き抜けが開放感を与えます。「吹き抜けがあって家が立体的になっているので、子どもたちがどこにいるのかすぐわかるんです」とMさん。

壁の塗り方は、SUDOホームのオープンハウスなどで実際に見たものの中からセレクト
壁の塗り方は、SUDOホームのオープンハウスなどで実際に見たものの中からセレクト
エントランス前の廊下から見たリビング方向の景色。上は吹き抜け、正面には庭が見え開放感がある
エントランス前の廊下から見たリビング方向の景色。上は吹き抜け、正面には庭が見え開放感がある
キッチンからはリビングでテレビを見たり、宿題をしたりする子どもたちの姿を見渡せる
キッチンからはリビングでテレビを見たり、宿題をしたりする子どもたちの姿を見渡せる
家の中で奥さんが一番気に入っているキッチン。床暖房仕様のタイル床は、少々の汚れならなじんでしまうそう
家の中で奥さんが一番気に入っているキッチン。床暖房仕様のタイル床は、少々の汚れならなじんでしまうそう
外光を取り込んだユーティリティ。キッチンと洗面所のタイルと照明は奥さんが悩みぬいてセレクトしたもの
外光を取り込んだユーティリティ。キッチンと洗面所のタイルと照明は奥さんが悩みぬいてセレクトしたもの

この吹き抜けに面して設けられている2階のライブラリはみんなが有効活用している空間。「年の離れた子どもたちが床に座っても椅子に座っても一緒に遊べるように、という奥さんの言葉がヒントになって生まれた場所なんです」と設計を担当したSUDOホームの深瀬正人さんはいいます。

中央のデスクを境に床には階段2段分の段差があり、右側では椅子に座って、左側では床にペタリと座っても掘りごたつのように段差に足を下ろしてもデスクに向かえるようになっています。子どもたちの遊び場としてはもちろん、デスクの広さを生かし、アイロンがけやミシンがけの場所としても利用しています。

2階ライブラリ

壁は珪藻土入りの塗り壁を基調として、1階から2階への階段横は白く塗ったマツ板で雰囲気を変えています。当初はほかと同様に塗り壁の予定でしたが、建設が進みこのスペースの面積がかなり大きいとわかってきたところでMさんは「何かできないか」と深瀬さんに相談。マツ板を使用しアクセントにすることになりました。現在は、子どもたちの絵を貼るギャラリースペースに。がびょうやテープを使用しづらい塗り壁の家の中で、実用面でも存在感を発揮しています。

 
階段の中ほどを右へ行くとライブラリと子ども部屋、階段を上りきるとフリースペースにつながる
階段の中ほどを右へ行くとライブラリと子ども部屋、階段を上りきるとフリースペースにつながる
ユーティリティデスクは、床に座っていても(手前)椅子に座っていても(奥)使いやすいつくりに
ユーティリティデスクは、床に座っていても(手前)椅子に座っていても(奥)使いやすいつくりに

子どもたちが小さいこともあり、先々のライフステージに配慮した家づくりに。2階にある13畳の子ども室は、中央で区切り将来は個室化できるようにし、将来娘さんの部屋になる予定のフリースペースは収納を多めに確保しています。

この段差がユーティリティデスクに生きている。正面は2部屋に振り分けることを考え、出入口を2つ設けた子ども部屋
この段差がユーティリティデスクに生きている。正面は2部屋に振り分けることを考え、出入口を2つ設けた子ども部屋
 
 
現在は広い一つのスペースなので、子どもたちの遊び場として利用している
現在は広い一つのスペースなので、子どもたちの遊び場として利用している
将来は娘さんの部屋になる予定のフリースペース。奥は吹き抜けに面した飾り窓
将来は娘さんの部屋になる予定のフリースペース。奥は吹き抜けに面した飾り窓

1階にあるご夫妻の寝室は、将来どちらかの両親と同居する際に使ってもらえるようトイレと玄関に近い場所に配置しました。Mさんは「将来増築しなくても済むように」と考えたそう。使い方を変えながら、今も、20年30年先も家族みんなが快適に暮らせる家となりました。

撮影風景