2018年1月6日(土)から3月4日(日)まで札幌市のモエレ沼公園で開催された、所蔵品展である「イサム・ノグチ あかり展」へ。

彫刻家であるイサム・ノグチが岐阜提灯とコラボレーションしてつくりあげた「あかり」は、多様なデザインと美しいフォルム、温かい光で人々を魅了する作品群だ。訪問したこの日は、一冬に数回あるかないかの暴風雪の日。平日だったこともあり、館内に人影はなく、不思議な静寂が漂っていた。雪が建物に吹き付ける音を窓の外に聞きながら、静かで暖かい室内でじっくりとあかりを見つめる。

写真提供:モエレ沼公園

細い竹ひごのつくり出す曲線や直線、和紙の質感とそれを通して漏れ出るやわらかい光。デスクライトとしても使えそうな小さなあかりから、個人宅の部屋には持て余してしまいそうな大きなあかりまで、作品でありながら、暮らしのシーンに存在することが想像できるのも魅力のひとつのようだ。

厳しい外の世界から隔絶されながらも守られているような感覚の中に身をゆだねて、ゆっくりとした時間を過ごす。かまくらの中で火鉢を見つめているような、頭から毛布をかぶって小さな光でこっそり大好きな絵本を読んでいるような、そんな気持ちになる。

写真提供:モエレ沼公園

作品自体は北海道に縁があるわけではないが、雪に閉じ込められる冬の期間が長い北海道で、室内に灯る温かい光や熱は頼もしく嬉しい存在。公園全体がイサム・ノグチの彫刻作品であるモエレ沼公園で、約30点の「あかり」を堪能する時間は格別。この所蔵品展は時折開催されているので、ぜひ北の冬に「あかり」を見てもらいたい。

 

◎モエレ沼公園 MOERENUMA PARK
http://moerenumapark.jp/