先日は「小さな家にもおすすめ。「玄関土間に薪ストーブ」の住まい実例」をご紹介しましたが、今日はデザインも空間のレイアウトもさまざまな「リビング土間に薪ストーブ」の住まいの実例をいくつか見ていきましょう。


テラコッタの風合いが優しいリビング土間に、薪ストーブ

転勤を機に住み始めた十勝の豊かな自然に魅せられたNさんご夫妻。建てたのは、夢だった薪ストーブのある家でした。薪ストーブはテラコッタタイル仕上げのリビング土間に設置。床面は薪が入れやすいよう薪ストーブの前だけ広く設計されています。この段差は、炎を楽しむ特等席にもなりそうですね。

リビング土間に薪ストーブを置いて、夢の暮らしを実現
土間はテラコッタタイル仕上げ。薪ストーブ前の段差は、のんびり炎を眺められる特等席
土間はテラコッタタイル仕上げ。薪ストーブ前の段差は、のんびり炎を眺められる特等席

薪ストーブと景色を楽しむ、リビング土間のある家

広くてまわりに遮るもののないSさんのお住まい。リビングの一番眺めのいい場所を床から天井までのコーナー連窓にし、その一角を土間にして薪ストーブを置きました。連窓のひとつはドアで、外の薪棚との行き来もスムーズです。春から秋にかけては外の風景の移ろいを、冬には窓の前に赤々と燃える薪の炎を眺める。そんな楽しみがある暮らしの場です。

リビングの一番眺めのいい場所を床から天井までのコーナー連窓に。土間部分は床面を斜めにデザイン
土間にはドアが付いていて、そのすぐ外の薪置き場からスムーズに薪を運び込める

お子さんの遊び場も兼ねた、広々リビング土間

ゆったりとした広さの家で、子どもたちにのびのび育ってほしいと願って建てたのは、自然素材をふんだんに用いた、広いリビング土間のあるお住まい。この土間は、薪ストーブの炉台代わりになってメンテナンスしやすいのに加え、冬は室内に射し込む太陽の熱を蓄える機能も果たします。もちろん、薪棚のある庭へのアクセスのしやすさも◎。薪ストーブのある豊かな暮らしを支えます。

広々として開放的な土間リビング
広々として開放的なリビング土間
リビング土間の天井の一部を吹き抜けに。その高さを利用して、お子さんたちが遊べる上り綱を付けた
リビング土間から外にでるとすぐ横に薪棚があり、薪の運び入れがしやすい

2階リビングに土間スペース。外のデッキに薪置き場

大きな窓の外に広がる雪原と白樺の林、そして目の前には薪ストーブの炎。恵まれたロケーションを生かして建てられたこの家は、その敷地条件から2階に主な居住スペースをまとめて設計されています。リビングの一角を土間にしてシンプルなデザインの薪ストーブを設置。そこから薪置き場のあるデッキへ出られます。デッキは軒の出が深いので、薪を雪や雨で濡らすことなくしっかりと乾かせそうですね。

2階リビングの一角を土間に。薪ストーブの炎と窓の外に広がる雄大な景色の両方を楽しめる
2階リビングの一角を土間に。薪ストーブの炎と窓の外に広がる雄大な景色の両方を楽しめる
デッキには薪棚。軒の出を深くしているので、雪が吹き込みにくく薪を乾燥させやすい
デッキには薪棚。軒の出を深くしているので、雪が吹き込みにくく薪を乾燥させやすい


紹介したすべての事例に共通するように「リビング土間に薪ストーブ」の場合、掃き出し窓やドアを介して庭やテラスとつながっているのが、間取りの大きなポイントです。これにより、【庭で薪割り作業または業者さんから購入】→【庭・テラスの薪棚で保管・乾燥】→【薪を薪ストーブ近くへ運び込む】というスムーズな動線がつくれます。

どんな機種やデザインがいいかを検討するほか、日常的に使いやすい動線までもしっかり考えて、快適な薪ストーブのある暮らしを実現したいですね。

(文/Replan編集部)