部屋干しが多くなる冬や梅雨時期は、LDKが洗濯物でいっぱいになりがち。せっかくインテリアにこだわって空間をつくっても、洗濯物の生活感で雰囲気がかき消されてしまうとがっかりです。
特に今のように家にいる時間が多いと、洗濯物を眺めながらの暮らしにちょっとしたストレスを感じる方も多いのではないでしょうか。そのストレスを解消してくれるのが、ランドリールーム(専用の物干しスペース)です。
Replanで住宅を取材をしていて感じるここ数年の大きな変化のひとつに、洗面脱衣室のつくりや間取りがあります。特にランドリールームの機能を併設した洗面脱衣室や、単体でランドリールームを設ける家がだいぶ目立つようになってきました。そこで今回は、「洗面脱衣室+ランドリールーム」のバリエーションをいくつかご紹介します。
洗面脱衣室+ランドリールームを一体化
最もよく見られるのが、洗面脱衣室を少し広めに設計し、ハンガーパイプを設置して物干しスペースを設けたつくり。お風呂に入るのに衣類を脱ぐ→溜まった衣類を洗濯機へ入れて洗う→そのままその場ですぐ干す、というように動線のムダのなさが、このつくりの最大の魅力といえるでしょう。
洗濯物をたたむのに便利なカウンターや、タオルや下着類、ルームウェアなど、お風呂上がりにすぐに身につけるものの収納スペースを併設しているケースも多いですね。
![洗面脱衣室を少し広めにすることで、洗濯物を干すスペースにゆとりが出る](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2020/12/h126_ashino_37129-01-15.jpg)
![洗面台横のカウンターは、お化粧などの身繕いのほか、洗濯物をたたむなどの作業にも便利](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2020/12/h129_kunimoku_39362-01-05.jpg)
洗面脱衣室+ランドリールームを引き戸で仕切る間取り
友人を招いたり来客が多かったりするお宅では、洗面脱衣室が物干しスペースを兼ねていると都合が悪いこともあるでしょう。その点で機能的なのが「洗面脱衣室とランドリールームを間仕切りできる間取り」です。
洗面台とランドリールームが隣同士という利便性はそのままに空間を仕切れるので、来客時も気兼ねなく洗濯物を干しておくことができます。「洗面まわりの空間を常にすっきりきれいに保っていたい」というニーズにもフィットする間取りです。
洗面脱衣室+ランドリールームのすぐ隣にファミリークローゼット
最近、特に増えていることを実感しているのが、「洗面脱衣室」「ランドリールーム」「ファミリークローゼット」の3つがつながる間取りです。
これは「脱ぐ→洗う→干す→片付ける→着る」が最短の動線で完結することで、家事の時短や生活動線の改善につながるため、採用するご家庭が多いようです。外に干して、それを取り込んでたたんで各部屋のクローゼットにしまう、という動線と比べれば、確かに動きがずいぶんとコンパクトで済みますね。
![](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2020/12/h126_mizuno_37654-01-33.jpg)
![洗面脱衣室のすぐ隣にゆとりの広さのファミリークローゼット](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2020/12/h126_mizuno_37654-01-31.jpg)
![玄関ホールから両サイドに収納棚を造りつけたファミリークローゼットへ。その先にランドリールーム](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2020/12/h130_actk_39732-01-03.jpg)
![ランドリールームと洗面脱衣室は隣り合っていて、引き戸で仕切れる設計。洗面脱衣室・浴室をキッチンとつなげて回遊動線をつくっている](https://www.replan.ne.jp/wp-content/uploads/2020/12/h130_actk_39732-01-04.jpg)
洗濯は、自分や家族が日々を快適に過ごすために必要で大切な家事であると同時に、忙しい毎日の中でなるべく手間をかけずに済ませたい作業でもあります。
家づくりは、日常に潜む小さなストレスを改善するための絶好の機会。建築する家の広さや間取りの優先順位にもよりますが、自分たちの今の暮らしを振り返ったうえで、これからの暮らしをイメージして、機能的で使いやすい環境をつくってくださいね。
(文/Replan編集部)