こんにちは、リプランくんです!新型コロナウイルスの影響でしばらく出かけられなかったけど、遠方への移動が緩和になったこともあり、旭川の北総研に行ってきたよ。

ところでみんなは、「北総研」がどういうところなのか知ってる?北総研は北方建築総合研究所の略で、道総研(北海道立総合研究機構)の建築研究本部のことをいうんだ。ちなみに道総研は、農業、水産、森林、産業技術、エネルギー・環境・地質及び建築・まちづくりの各分野に関する試験、研究、調査、普及、技術開発、技術支援、事業家支援などを行う総合試験研究機関。函館から稚内まで、北海道のあらゆるところに試験場や研究所があるんだけど、建築研究本部である北方建築総合研究所は旭川にあるってわけ。

北総研は思ったよりずーっと大きい施設だったよ
アーティスティックなデザインの館内は、一面のブロック壁が印象的。天井のシェードで採光を調節してるんだって

さてさて、リプランくんが北総研まで行ったのは、最近大臣認定を受けたことで話題の「木造防火構造外壁」についてお話を聞きたかったからなんだ。難しい話やビルダー向けの話もたくさん聞いたけど、ここでは簡単に、リプランくんレベル(笑)で説明するね!

まず、木と火。一緒にしたらダメそうなワードだよね。だからみんな当たり前だと思うかもしれないけど、木の外壁というのは、建築基準法の防火規制により使用が制限されているんだ。木の外壁にしたい場合は、きちんと防火下地処理を施す必要があるってことね。

CHECK POINT
1. 北海道の住宅の高い断熱性を上手に生かせば、高い防火性も実現できる
2. 「防火構造」の認定基準は、使っている外壁材が延焼しても、建物に炎や熱を通さず、柱にも影響がないよう「もちこたえる」時間が30分を超えること

ここで上記の2つのチェックポイントが大事になってくるんだ。要は、「北海道の付加断熱仕様の高断熱住宅なら、そのまま木の外壁を張っても防火構造になるのではないか」の証明が、今回の研究開発のポイントということ。

実際、北総研でもさまざまなケースで防火性能のテストを行って、北海道の高断熱住宅なら、外壁が木材でも火災の際に30分以上もちこたえられることがわかったんだ。これなら住む人の命を守ることができるね。

防火基準の30分より1.5倍以上もちこたえるという実験結果

今回の大臣認定では、フェノールフォームという樹脂系の断熱材を、付加断熱で施工したケースのみということだけど、図でわかるようにグラスウールやポリスチレンフォームなど、他の断熱材についてもすでに実験済みだって。ゆくゆくは、すべての断熱材・断熱工法において認定が拡大される予定だって。使われる木の外壁材は、張り方や樹種の制約などもないから、デザインの自由度も高くなり、ビルダー側はユーザーにより豊富な提案ができそう。

どんな木材でも、どんな張り方でも、どんな塗料を塗っても問題なし

さて、家を建てる人にはどんなメリットがあるんだろう。

MERIT
1. 魅力ある建築デザインとして、気軽に木外壁を導入できる
2. 木外壁の普及率が上がると、木材の性能アップが期待できる
3. 火災保険料を節約できる

まずはデザインだね。家全体を木の外壁にしなくても、たとえば玄関まわりだけアクセントで木張りしたり、一面だけ木を張ったりするなど、木を使ったさまざまな建築デザインが気軽に楽しめるようになりそうだな。木外壁の表現の豊かさが増してくるかも。

木外壁の普及率が上がると、自然とメンテナンスや防水性、防カビ性などの研究がもっと行われ、これまでより性能面の向上が期待できるのではないかと予想されているんだって。それはすなわち、木がより長期的安定性のある建材になるということだから安心して使えるね。

防火基準をクリアしているから、住宅金融支援機構の「省令準耐火構造」の制度を利用すれば、火災保険料もダウン。毎年かかるコストだからこれは嬉しいところだと思う。

エッジをあえて成形していない道産スギの板材を使用した木外壁の例
縦板張りにした道南スギの外壁の例。カーポートまで木で統一している


今回の「木造防火構造外壁」研究開発のお話は、リプランくんにとっては、木外壁の力と可能性について考えるいい機会になったんだ。ユーザーとビルダー両方にメリットのある研究というのが意義深いね。これからの木外壁の進化も楽しみだね!

北方建築総合研究所
http://www.hro.or.jp/list/building/research/nrb/index.html