先日の台風19号による大雨は、東日本各地に甚大な被害をもたらしました。毎年のように台風や地震などによる被害のニュースが報道され、そのたびに「うちは大丈夫だろうか？」と心配になりますよね。
そんな住まい手の気持ちに応えるように、住まいの安全性・耐久性を大事に考えた家づくりを行う会社も多く、強い地震にも耐える躯体の頑丈な家、最新技術を多用した100年以上長持ちする家なども登場しています。
家自体への安心感はもちろん大切で、そのためには「誰と家づくりをするか」が重要ですが、そのひとつ前にも1つ重要なポイントがあります。それは「どんな土地に家を建てるか」。そこで今回は土地選びの際の参考にもなり、今回の日本各地の水害でも話題の「ハザードマップ」がどんなものなのか、一緒に見ていきましょう。
災害時の危険度やいざというときの
避難経路や場所がわかる「ハザードマップ」
土地を探すとき、これが重要と思うところは人それぞれ。住まい手の年代や家族構成など、各家庭によってさまざまな理由があります。地下鉄の駅やショッピング施設などが近い利便性のいい場所を好む人もいれば、豊かな自然環境を重視し、森や山の近くに住まいを構える人もいるでしょう。
でもどんなご家庭であれ、土地探しの際にぜひ一度確認しておきたいのが、今回の災害で注目されている「ハザードマップ」です。例えば国土交通省が運営するハザードマップポータルサイトでは、全国の市区町村ごとの情報を見ることができます。
引用：ハザードマップポータルサイト https://disaportal.gsi.go.jp
ハザードマップとは？
「被害予測地図」ともいうハザードマップ。その名の通り、自然災害による被害を予測し、その被害範囲を地図化したものです。河川の氾濫を想定した「洪水ハザードマップ」や、液状化現象が発生する範囲・大規模な火災が発生する範囲を表示した「地震防災マップ」をはじめ、土砂災害、火山防災、津波浸水・高潮を想定したさまざまな種類のハザードマップがあります。
予測される災害の発生地点、被害の拡大範囲や被害程度、避難経路・避難場所などの情報が地図上に描かれているので、災害発生時に有効で、自分が購入しようとする土地がどれくらい災害の影響を受けやすいかの判断材料になります。
札幌市では4種類のハザードマップを提供
リプランの本社がある札幌市では、地震防災マップ、洪水ハザードマップ、土砂災害危険箇所、津波ハザードマップの4種類のハザードマップを提供しています。
その中で、地震防災マップを見てみると、「想定しうる最大の震度」「液状化危険度図」「建物全壊率図」といった3つのハザードマップを提供しています。
上の地図は「液状化危険度図」です。液状化発生可能性というのは、すなわち地盤の強さを意味しますので、土地購入の際には非常に参考になりそうです。このようにハザードマップでは、色で各エリアの危険度がわかりやすく表示されています。
こちらは土砂災害避難地図。土砂崩れが発生しやすいエリアと土砂の流れ方予測などがハザードマップから見て取れ、土地の安全性を判断できます。
ハザードマップは、本来は避難対策のためのもの。家を建てる・建てないに関わらず、ぜひ一度は自分が住む地域や会社周辺のハザードマップに目を通しておきたいものです。また見方によっては、土地選びにも役立ちます。土地から探す家づくりの際には、ハザードマップも上手に活用しながら、永く安心して暮らし続けられる土地を探してみてくださいね。
（文／Replan編集部）
ReplanバックナンバーのReplan北海道 vol.124とReplan東北 vol.64では、災害から寒さ、プライバシー、日々の快適さなどといった、さまざまな暮らしを「守る家」を紹介しています。ぜひリプランのWebサイトやオンライン書店でご覧ください！
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