家を持つときの経済的な負担を減らし、環境に配慮した長持ちする家を普及させるため、国(国土交通省・環境省・経済産業省)では住居に関するさまざまな補助制度を設けています。

新築や改修そのものだけでなく、環境に優しい建材の採用や省エネな設備の導入など補助の対象は数多くあり、一般ユーザーではなかなか把握しきれないのですが、前もって調べてよく活用すれば、より満足のいく家づくりになるに違いません。

今回は、国が展開している主な住宅関連補助制度についての最新情報を簡単にご紹介します。各制度名をクリックすると、それぞれのWEBサイトに飛びますので、補助金の詳細はそちらでご確認ください!

ZEH支援事業

住宅のエネルギー消費量を削減し、環境に優しい暮らしを実現するため、国が中心となって普及・促進している「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」。住宅を新築する人だけでなく、新築建売住宅を購入する人、自己所有の既存住宅を改修する人も対象になっています。ZEH+(ZEHをより省エネ化し、再生可能エネルギーの自家消費拡大につながる設備(電気自動車充電設備など)を導入した住宅)やZEH+R(ZEH+に停電時の対応機能を加えたもの)も新設され、その性能が高いほど補助金額が高く設定されています。

分類

補助金額

ZEH

60万円(定額)

ZEH+

105万円(定額)

ZEH+R

115万円(定額)

ZEHの住まいの一例
ZEHの住まいの一例

住まい給付金

住まい給付金は、消費税率の引き上げで増える住宅取得者の負担を緩和するためのものです。収入が少ない所得層に対し、住宅取得にかかる消費税の負担を軽くしよう、と設けられた制度であるため、収入が少ないほど給付額が多くなる仕組みとなっています。2020年の場合も、例年と変わらず給付金をもらうことは可能ですが、住まい給付金は令和3年12月で制度が終了します。それまでに引き渡され、入居が完了した住宅が対象となるので、来年度の着工を考えている方は、タイミングによって対象外になる可能性もありますので、注意しましょう。

収入額の目安(参考)

給付額

450万円以下

50万円

450万円超525万円以下

40万円

525万円超600万円以下

30万円

600万円超675万円以下

20万円

675万円超775万円以下

10万円

地域型住宅グリーン化事業

当事業は、長期優良住宅や低炭素住宅といった省エネルギー性能や耐久性などに優れた木造住宅の新築や省エネ改修をした場合に、補助金が交付されるもの(タイプ別に補助金額と主な要件は相違)です。注意すべき点は、ただ単に性能の高い住宅を建てたらもらえるわけではないということです。あらかじめ国の採択を受けた事業者グループ(地域の中小工務店)が供給する住宅である必要があるため、建築を依頼しようとする工務店が該当するかの確認が必要になります。

タイプ

給付額

要件

長寿命型

110万円(上限)

認定長期優良住宅の新築

高度省エネ型

110万円(上限)

認定低炭素住宅または
性能向上計画認定住宅の新築

ゼロエネルギー住宅型

140万円(上限)

ZEH住宅の新築・改修

省エネ改修型

50万円(定額)

建築物エネルギー消費性能基準に
相当する性能の改修

低炭素住宅の一例
低炭素住宅の一例

長期優良住宅化リフォーム推進事業

実家を受け継いで性能を一新させたり、もしくは中古住宅を購入して、自分好みにデザインを変えたり、リフォーム・リノベーションは、もはや家づくりの主流のひとつになりました。古材を再利用することは、資源の有効活用にもつながります。この事業は、長期優良住宅のさまざまな基準をクリアし、丈夫で省エネな住宅にリフォーム・リノベーションした住宅に対し、その工事費等の一部に対し国が補助するものです。

分類

補助金額

評価基準型

上限100(※150)万円

認定長期優良住宅型

上限200(※250)万円

高度省エネルギー型

上限250(※300)万円

三世代同居対応工事を実施する場合、若者(40歳未満)・子育て世代または既存住宅の購入者が改修工事を実施する場合は、さらに50万円の追加補助を受けることもできます。

長期優良住宅化リフォーム住宅の一例
長期優良住宅化リフォーム住宅の一例

これらの他にも補助金には、全国の各自治体が設けているものもたくさんあります。たとえば札幌市では、住宅性能レベルによって最大200万円の補助金が受けられる、札幌版次世代住宅補助制度(市民向け戸建て住宅)という制度が代表的です。市町村によってそに内容はさまざまですので、建築の前によく調べておきましょう。


今年は新型コロナウイルスの影響により、契約や着工が遅れるケースも少なくありません。各種制度もそんな状況に配慮し、申し込み期間を延長するなどの対策がなされているようです。楽しみにしていた新居の完成が遅くなるのは残念ですが、それぞれのタイミングで利用できる補助金制度も変わってきますので、建築家や工務店と相談しながら、補助金制度を賢く活用したいですね。

(文/Replan編集部)