リノベーション工事の計画を進める前に、おおよその費用感を把握しておきたいという方は多いでしょう。正確な費用を知るには個別に見積もりを依頼する必要がありますが、相場を知っておくと適正な価格かどうかを判断するのに役立ちます。

そこで今回は、戸建て住宅・マンションをリノベーションする際の費用の相場をご紹介します。安く抑えるためのポイントも解説しますので、ぜひ参考にしてください。

※本記事は2024年4月時点の情報に基づいて作成しています

リノベーション費用を決める3つの要素

リノベーション費用を決める3つの要素

リノベーション費用は単純に「平均いくら」といえるものではなく、既存の建物の状態や工事内容によって大きく変わります。特に、費用を決める重要な要素は以下3つです。

  1. 解体する範囲
  2. 建物の規模
  3. 設備や建材のグレード

順番に詳しく見ていきましょう。

費用を決める要素1:「解体する範囲」

費用を決める要素1.解体する範囲

戸建て住宅やマンションは、主に以下の4つの層で構成されています。

  1. 仕上げ材:
    壁紙やフローリングなどの室内から見える表面の材料
  2. ボード:
    仕上げ材を取り付けるための石膏ボードや合板
  3. 下地:
    ボードを取り付けるための部材(木枠や軽量鉄骨枠など)
  4. 構造体:
    建物の骨組みとなる柱や壁など

リノベーションの費用は「どこまで解体してつくり変えるか」によって変わります。一般的には、深い層まで解体するほど費用が高くなります。

リノベーション工事の内容解体する範囲
見た目を美しく整える

例)
・フローリングや壁紙を新しく張り替える

仕上げ材のみ

仕上げ材の種類を変えたり、加工が必要な器具を取り付けたりする

例)
・天井を木板からクロスに変更する
・シーリングライトからダウンライト(埋め込み型の照明)へ変更する

ボードまで
建物の性能を向上させる

例)
・断熱改修
・耐震補強

下地まで

間取りを変更する

例)
・別々だったダイニング・キッチンと居間を一体型のLDKにする
・水まわりの位置を変更して家事動線を見直す

構造体まで

古い建物は構造体や下地の劣化が進んでいることが多く、想定していたより解体範囲が広くなることも少なくありません。築年数が古い物件のリノベーションを考えている方は、余裕を持った資金計画を立てましょう。

費用を決める要素2:「建物の規模」

費用を決める要素2.建物の規模

リノベーションする建物の面積が大きいほど、解体に伴う廃棄物の量、床や壁などの資材の量が増えます。そのため、同じ工事内容であれば、建物の規模が大きいほど材料費や処分費が高くなります。

ただし、建物の規模が小さくても、立地条件によっては費用が高額になるケースはあります。例えば、車が入れないような狭い道路に面した物件や、エレベーターがないマンションの場合、廃棄物や資材の運搬に時間と手間が余分にかかります。作業時間が増えて人件費が高額になるため、工事費用は相場より高くなり得ます。

費用を決める要素3:「設備や建材のグレード」

費用を決める要素3.設備や建材のグレード

設備や建材のメーカーの商品は価格帯ごとに数段階のグレードに分かれています。そのため、どの商品を選ぶかでリノベーション費用は大きく変わります。オプションなども含めると、選び方によって100万円以上費用に差が出ることも少なくありません。

裏を返せば、自由に選択できる分だけ解体費用や施工費用よりも調整しやすい要素といえます。ぜひ複数のパターンで見積もりを取って、予算内に収まるようにじっくり選んでみてください。

▼「リフォーム」と「リノベーション」の違いを知りたい方は、
こちらの記事も併せてご覧ください
「【今さら聞けない】「リノベーション」と「リフォーム」の違いとは?」

【リノベーション費用の相場】戸建て住宅 編

リノベーション費用の相場:戸建て住宅編

ここからは、戸建て住宅のリノベーション費用の相場について、以下3つのパターンに分けてご紹介します。

  1. フルリノベーション
  2. LDKのみ
  3. 水まわりのみ

それぞれ詳しく見ていきましょう。

1. フルリノベーションの場合の費用

フルリノベーションの場合の費用

戸建て住宅を丸ごと改修する「フルリノベーション」の費用の相場は、以下のとおりです。

リノベーション工事の内容
※解体・処分費用を含む
費用の相場
表層(仕上げ材〜ボード程度)の改修のみの場合約3〜8万円/㎡
断熱改修や間取り変更を含む場合約10〜20万円/㎡

例えば、約100㎡(約30坪)の住宅だと、既存の建物の状態が良かったり、大きな間取り変更が不要だったりすれば、1,000万円以内に収まるケースが多いです。一方、間取り変更を含めて本格的に改修=リノベーションするのであれば、1,000〜2,000万円ほどの費用を見込んでおく必要があります。

まとまった金額ではありますが、一般的に同じ規模の注文住宅を新築すると、建築費用のみで3,000万円前後は必要なので、既存を上手に生かせれば、建て替えよりも低コストといえるでしょう。

2. LDKのみリノベーションする場合の費用

LDKのみリノベーションする場合の費用

LDKのみリノベーションする場合の費用の相場は、以下のとおりです。

リノベーション工事の内容費用の相場
キッチンの取り替え(移動しない)+内装の改修約70〜200万円
キッチンの移動+内装の改修約100〜400万円
キッチンの取り替え・移動+内装の改修+間取り変更
(隣接する部屋との一体化など)
約150〜500万円

キッチンの本体価格はグレードによって約40〜200万円と幅があるうえ、壁付け型か対面型かによっても価格が変わります。また、キッチンの位置を移動する場合は、床の解体、給排水配管や電気配線の移設などの作業・資材分だけ費用が高くなります。LDKのレイアウトを決める際は、予算も考慮して検討しましょう。

▼キッチンのレイアウトの考え方については、こちらの記事をご覧ください
「実例写真で解説。代表的な6つのキッチンレイアウトの種類と特徴」

3. 水まわりのみリノベーションする場合の費用

ニッチや造作棚を効果的に配したサニタリールーム。1階に広く立派な24時間風呂があるため、2階にはユニットシャワーのみを取り付けた〈Before/C〉

水まわり設備は建物本体に比べて早く劣化するため、優先的にリノベーションするケースが多いです。費用の相場は、以下を参考にしてください。

リノベーションの対象費用の相場
浴室約50〜150万円
トイレ約15〜50万円
洗面所(洗面台)約10〜50万円

費用の幅は、主に設備のグレードの価格差によるものです。ショールームなどで実際の使い心地を確認しながら、予算の範囲内で希望の商品を選びましょう。

上記はそれぞれ個別に改修した場合の費用を想定していますが、水まわりをセットでリノベーションすると割安になりがち。すべてまとめて工事する場合は、200〜300万円がひとつの目安になります。

ただし、古い戸建て住宅の水まわりはシロアリによる被害や湿気による木部の腐食が進んでいることが多々あります。傷みがひどいと構造体まで手を入れることになりますので、あらかじめ専門業者に様子を見てもらったうえで、予算を含め検討することが大切です。

【リノベーション費用の相場】マンション 編

リノベーション費用の相場:マンション編

次に、マンションのリノベーション費用について、以下3つのパターンに分けてご紹介します。

  1. フルリノベーション
  2. LDKのみ
  3. 水まわりのみ

順番に詳しく見ていきましょう。

1. フルリノベーションの場合の費用

以前は和室だったスペースをリビングに。壁を取り払い、広々としたLDKを実現した

マンションをフルリノベーションする費用の相場は、以下のとおりです。

リノベーション工事の内容
(※解体・処分費用を含む)
費用の相場
表層(仕上げ材〜ボード程度)の改修のみの場合

約5〜10万円/㎡

断熱改修や間取り変更を含む場合約15〜20万円/㎡

例えば、3LDKで約60〜80㎡の物件の場合、約800万円あれば住戸全体の設備や内装を改修できるイメージです。断熱改修や耐震補強が必要であれば、900〜1,600万円程度を想定しておくとよいでしょう。

なお、マンションでリノベーションできるのは基本的に室内の「専有部分」のみであり、「共用部分」とみなされるバルコニーや窓、玄関ドアなどには手を加えられません。物件によっては間取りも自由に変更できない場合があるので、事前に管理組合へ相談しておきましょう。

▼マンションのリノベーションを検討している方は、
こちらの記事も併せてご覧ください
「理想のマンションリノベーションのために。知っておきたい注意点」

2. LDKのみリノベーションする場合の費用

LDKのみリノベーションする場合の費用

マンションの場合、生活の中心となるLDKをリノベーションするだけでも暮らしやすさは大きく変わります。LDKのみリノベーションする費用の相場は、以下を参考にしてください。

リノベーション工事の内容費用の相場
キッチンの取り替え(移動しない)+内装の改修約50〜200万円
キッチンの移動+内装の改修約100〜300万円
キッチンの取り替え・移動+内装の改修+間取り変更
(隣接する部屋との一体化など)
約100〜500万円

ただ、戸建て住宅と比べてマンションは配管や換気扇の位置を変えにくく、キッチンを大きく移動できないことが少なくありません。無理に移動させようとすると、相場より数十万円単位で費用が高くなることがあり、不具合のリスクも高まります。

LDKのレイアウトを大幅に変更したい方は建築会社へ相談して可・不可を確認し、詳細な見積もりを出してもらいながら検討しましょう。

3. 水まわりのみリノベーションする場合の費用

水まわりのみリノベーションする場合の費用

マンションの水まわりをリノベーションする場合、費用の相場は以下のとおりです。

リノベーションの対象費用の相場
浴室約50〜150万円
トイレ約15〜50万円
洗面所(洗面台)約10〜50万円

水まわりに関しては、もし設備の入れ替えだけで済むなら、マンションと戸建て住宅とでは費用に大差はありません。建具を取り替えてバリアフリー化したり、クロスやフローリングを張り替えたりといった周辺工事も含めると、3ヵ所まとめて200〜300万円程度で実施できるケースが多いです。

予算別にリノベーション費用をシミュレーション

予算別にリノベーション費用をシミュレーション

ここまでリノベーション費用の相場をご紹介してきましたが、実際には工事にかけられる金額がある程度決まっている方が多いでしょう。そこで、予算別にどのような内容を実現できるかをシミュレーションしてみます。

  • 「予算300万円以内」でリノベーションする場合
  • 「予算500万円以内」でリノベーションする場合
  • 「予算1,500万円以内」でリノベーションする場合

上記3つのパターンに分けて詳しく見ていきましょう。

「予算300万円」前後でリノベーションする場合にできること

予算300万円でリノベーションする場合にできること

費用を300万円以内に抑える場合、フルリノベーションは現実的ではありません。以下のように、特に老朽化が気になる場所を部分的に改修することになるでしょう。

工事内容の例
  • 水まわり(浴室・トイレ・洗面所)を一新する
  • LDKのみ改修する(キッチンの取り替え+内装の改修)

戸建て住宅の場合は、傷みの進行が早く、不具合が出ると建物の寿命に大きく影響する「外まわり」に絞って改修を実施するという選択肢もあります。

工事内容費用の相場
屋根の改修張り替え:約200〜300万円
塗り替え:約50〜100万円
外壁の改修張り替え:約150〜250万円
塗り替え:約50〜150万円

なお、高いグレードの設備や建材でそろえるのは難しいため、こだわりたいポイントを整理して予算を配分するのがポイントです。

「予算500万円」前後でリノベーションする場合にできること

予算500万円でリノベーションする場合にできること

予算が500万円あると、以下のようなリノベーションが可能です。

工事内容の例
  • 水まわり(浴室・トイレ・洗面所)を一新する ※一部移設を含む
  • LDKを本格的に改修する ※キッチンの移動や一部間取り変更を含む
  • 間取りを大きく変えないフルリノベーション

建物の状態がよければ、水まわり設備の更新も含めたフルリノベーションが視野に入ります。設備や建材のグレードを抑え、「断熱改修」に費用をかけるのもいいでしょう。建物の規模にもよりますが、戸建て住宅やマンションを丸ごと断熱改修する場合の費用は50〜200万円程度が目安です。

また、家族が多くの時間を過ごすLDKに集中して費用をかけるリノベーションもおすすめです。予算に余裕が出る分、憧れのアイランドキッチンや無垢材を用いたハイグレードのフローリングにも手が届きます。LDKが居心地良く生まれ変われば、日常生活の満足度が上がるでしょう。

「予算1,500万円」程度でリノベーションする場合にできること

予算1,000万円でリノベーションする場合にできること

1,500万円まで費用をかけられる場合、断熱改修を含むフルリノベーションが可能です。例えば、一般的な3LDKのマンションのフルリノベーションであれば、以下のような内訳が考えられます。

内訳費用の相場
仮設工事
(工事のための養生や清掃作業など)
約10〜20万円
解体工事約50〜100万円
設備工事
(水まわり設備の取り替えや電気・ガスの接続作業など)
約300〜500万円
内装・造作工事
(フローリングの張り替えや建具の取り替え作業など)
※断熱改修や間取り変更を含む
約300〜800万円
諸経費
(作業員の交通費や工事に関する事務手続き費用など)
約20〜50万円

なお、戸建て住宅の場合は一般的にマンションよりも施工面積が広く、2階建てだと階段などもあるので、大がかりな間取り変更を含むと2,000万円を超えてしまう可能性が高いです。できるだけ既存の間取りを活かしたプランを計画すると、費用のコントロールがしやすいでしょう。

リノベーション費用を安く抑える5つのポイント

リノベーション費用を安く抑える5つのポイント

最後に、リノベーション費用を安く抑える5つのポイントをご紹介します。

  1. 見積もりを複数社に依頼する
  2. 工事をまとめて発注する
  3. セルフリノベーションを取り入れる
  4. 補助金を利用する
  5. 減税制度を利用する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ポイント1:見積もりを複数社に依頼して費用を比較する

リノベーション工事は、施工会社へ現地調査を依頼して見積もりを出してもらうことから始まります。手間はかかりますが、3〜5社程度に依頼して費用を比較してみましょう。複数の会社の見積もりを比較することで価格の目安が分かり、工事や設備の要・不要を判断しやすくなります。

またリノベーション工事の依頼先は、いくつかの選択肢があります。それぞれに得意分野が異なり、費用感も変わってきます。自分たちが実現したいリノベーションを得意とする依頼先を選ぶことも、納得度の高いリノベーションには不可欠です。

依頼先特徴
設計事務所(建築家)
  • 間取り変更も含めた大がかりなリノベーションが得意
  • デザインを重視した個性的なリノベーションをしたい方におすすめ
  • 費用は割高な傾向
工務店
  • 小規模な工事が得意な工務店や、大がかりな工事まで対応できる工務店などさまざま
  • 希望に合わせて柔軟に対応してもらいたい方におすすめ
  • 設計事務所やハウスメーカーに比べて費用は割安
ハウスメーカー
  • 間取り変更も含めた大がかりなリノベーションに対応
  • デザインの自由度が低いので、スタンダードな内容のリノベーションを考えている方におすすめ
  • 費用は割高な傾向
リノベーション専門会社
  • 水まわり限定の工事からフルリノベーションまで対応範囲が広い
  • 物件探しや資金計画の立て方などの工事以外の部分まで含めたサポートを期待する方におすすめ
  • 設計事務所やハウスメーカーに比べて費用は割安

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ポイント2:工事をまとめて発注して費用を抑える

ポイント2.工事をまとめて発注して費用を抑える

リノベーションは複数回に分けて実施することも可能ですが、できるだけまとめて工事したほうが費用の総額を抑えられます。特に、水まわりや窓の入れ替え、外装の改修を検討している場合は一度に済ませたほうが、費用も手間も効率的です。

というのも、例えば水まわり設備の交換では、配管や配線工事のために壁や床をはがす必要がありますが、個別にリノベーションするとその都度解体費用や内装の補修費用がかかってしまいます。

また、屋根や外壁の改修は高所での作業が必要になるので、足場の設置費用だけで15〜20万円ほどかかりますし、外壁材の張り替えをするなら窓の入れ替えもまとめて手配すれば、足場代や外装工事が1回分の費用で済みます。工事箇所が多いので、施工会社へ値引き交渉もしやすくなるでしょう。

ポイント3:セルフリノベーションで費用を抑える

工事費用を抑えるには、リノベーションの一部をDIYで行うという選択肢もあります。工具の準備にかかる費用や材料費だけで済むため、工事会社に依頼するよりも割安です。一般的に、セルフリノベーションできるのは以下のような作業です。

  • クロスの貼り替え
  • 壁・天井の塗装
  • フローリングの張り替え
  • 収納・棚の作成
           など

ただし、セルフリノベーションには体力やまとまった時間が必要ですし、失敗して施工会社に依頼し直すことになると、余計に費用がかさみます。DIY初心者の方は、初めに人目につきにくいトイレや物置などの小さなスペースで試してみるといいでしょう。

ポイント4:補助金を利用して実質費用を抑える

ポイント4.補助金を利用して実質費用を抑える

リノベーション工事では、国や地方自治体の補助金を利用するという手も。例えば2024年は、国の補助金事業である「子育てエコホーム支援事業」が実施されています。

事業の概要18歳未満の子を有する世帯もしくは若者夫婦世帯が住宅を購入・リフォームする際の費用を支援する 
主な要件【リフォームの場合】
・リフォームする住宅の所有者が申請すること
・断熱改修または省エネ設備を設置すること
補助額最大30万円/戸(長期優良住宅の場合は最大45万円/戸)
申請期間2024年3月29日〜2024年12月31日まで
※予算上限に達し次第終了

また、自治体が独自に実施している以下のような助成事業もあります。

  • 自宅をバリアフリー化する際に利用できる助成金
  • 断熱改修や高効率機器などの省エネ関連工事を実施する際に利用できる助成金
  • 耐震改修する際に利用できる助成金

実質的な費用の負担を抑えられる可能性があるため、ぜひお住まいの自治体のホームページから確認してみてください。

参考:国土交通省|子育てエコホーム支援事業

ポイント5:減税制度でリノベーション後の費用を抑える

ポイント5.減税制度でリノベーション後の費用を抑える

自宅をリノベーションする場合は、「リフォーム減税制度」を利用できる可能性があります。リフォーム減税制度とは、一定の要件を満たす改修工事を実施する場合に、工事費用に応じた金額の所得税控除を受けられる制度です。

減税制度の対象となる工事内容

所得税の控除額
耐震改修最大25万円
バリアフリー改修最大20万円
省エネ改修最大25万円
三世代同居のための改修最大25万円
長期優良住宅化のための改修最大50万円
子育て対応のための改修最大25万円

また、中古住宅を購入してからリノベーションする場合は、以下の減税制度も利用できます。

減税制度

概要
住宅ローン減税制度住宅ローンを利用して中古物件を購入したりリノベーションを実施したりする場合に、所得税の控除を受けられる制度
不動産取得税の軽減措置中古住宅を購入する場合、不動産取得税の税額の軽減および一定額の控除を受けられる制度
贈与税の非課税措置直系尊属(父母や祖父母など)から住宅の購入やリノベーションのための資金の贈与を受けた場合に、一定額まで非課税となる制度

リノベーション後の生活の負担を抑えられるため、ぜひ上手に活用したいところです。

参考:
国土交通省|既存住宅のリフォームに係る特例措置の拡充・延長(所得税)
国土交通省|住宅ローン減税
国土交通省|不動産取得税に係る特例措置
国土交通省|令和6年度国土交通省税制改正概要p.8
国土交通省|住宅取得資金に係る贈与税の非課税措置

リノベーション費用は、主に「解体する範囲」「建物の規模」「設備や建材のグレード」の3つの要素によって決まります。できれば専門家に依頼して既存の建物の状態を確認したうえで、どのように改修したいかを明確にしながら資金計画を立てましょう。

なお、本記事でご紹介した費用はあくまで目安です。ここ数年、建築費は値上がりし続けていますし、物件の条件によっては相場から大きく離れるケースもあります。

複数の施工会社に見積もりを依頼して適正価格かどうかを見極めるとともに、補助金や減税制度なども活用しながら、お得に理想のリノベーションを実現してくださいね。

(文/Replan編集部)

※本記事は2024年4月時点の情報に基づいて作成しています

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