今年も冬が深まってきて、薪ストーブの暖かさが身にしみる季節となりました。おうち時間が増えて、家の居心地の良さへの関心が高まる中で、薪ストーブのある暮らしを検討している方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は、実際に薪ストーブを住まいに導入した先輩ユーザーから集めた「薪ストーブ導入の心得」をいくつかご紹介します。


機種選びについて

  • 薪ストーブの大きな魅力のひとつは、煮炊きができること。やかんに水を入れて天板の上に置いておけば自然とお湯ができますし、煮物やシチュー、おでんなどもとても作りやすいです。なので薪ストーブを調理にも使いたい方には、ストーブの天板がフラットになっている機種がオススメです!(Sさん)
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  • 「薪ストーブは大は小を兼ねない」といわれますが、そのとおりだと思います。温めたい空間のつくりや広さと薪ストーブのサイズが合っていないと、屋内が暑すぎたり寒すぎたり、快適に過ごすことができません。導入に際しては、なるべく近場にあって知識の豊富な薪ストーブ店や、施工実績が多くて薪ストーブに詳しい建築会社に相談することが大切だと感じました。薪ストーブは定期的なメンテナンスも必要。ちょっとした相談やトラブルなどに気軽に応じてもらえるお店や会社があると導入後も安心です。(Nさん)

薪ストーブのあるリビング

薪を運び入れる動線について

  • 薪ストーブを主暖房として日常使いすることを考える場合は特に、外にストックしている重くて木くずや土が付いた薪を、どのように効率良く屋内に運び入れるかが暮らしやすさのポイントになります。家を新築したり、大幅にリノベーションしたりするなら、薪ストーブの近くにテラスドアなど薪運び用の出入り口がある、又は玄関と薪ストーブが近い設計にするといいと思います。スペースにゆとりがあるなら「薪を入れるカート」を置けると理想的。もちろん、床はカートが動かしやすいバリアフリーに。(Oさん)
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  • 業者さんに頼んで定期的に薪を配達してもらうにせよ、自分で調達して運び入れるにせよ「薪を薪棚まで搬入する」必要があります。ですので、車を停めて薪を下ろして薪棚まで運ぶ、という一連の流れがスムーズにできる家の配置をプランニングの際に考えておくと、後々苦労せずに済みますよ。(Yさん)

薪について

  • 薪ストーブ本体や煙突、炉台や炉壁の施工など初期投資は必要になりますが、もし薪が安価に入手できる環境があるなら、長い目で見て暖房費の節約になりますし、薪ストーブの扱いに慣れると愛着がわいて、普通の暖房では味わえない楽しみができるので、ぜひ検討するといいと思います。(Iさん)
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  • 薪を毎年自分で用意するのはなかなか大変です。コストは気になりますが、無理をしないのが一番。「薪は全部買う」と腹をくくれば、意外と楽しめます。(Kさん)

「暖房機器」としての備えについて

  • 時間に余裕があったり、季節の作業として薪割りを楽しくできる方は問題ないと思いますが、薪が準備できない可能性があったり、薪ストーブの使い方が変わるかもしれない方は、薪ストーブ以外の暖房もあらかじめ設置しておくことをおすすめします。私の家では薪割りができなくなって、暖の取り方ががらっと変わりました…。(Sさん)
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  • 薪ストーブは部屋が暖まるまで時間と手間がかかるので、共働きのご家庭には他の暖房機器との併用をおすすめします。うちも最初は薪ストーブのみで頑張っていましたが、挫折…。後からエアコンを買いました。夕方帰宅して、エアコンで部屋を速攻で暖めたのち、気持ちに余裕を持ってストーブに火を入れています。(Yさん)

おうち時間を充実させる道具としても注目が高まっている「薪ストーブ」ですが、扱い方やメンテナンス方法など、長く快適につき合っていくためには、計画段階から正しい情報や知識を身につけて、先々に備えておくことが重要です。先輩ユーザーのアドバイスも参考に、ぜひ薪ストーブのある暮らしを実現してくださいね。

(文/Replan編集部)