旭川デザインウィーク2018のイベントのひとつとして行われた、PLAN DE SPOON「プロが削る木のスプーン達」へ。

北海道・旭川に拠点を構え、こだわりのオーダー家具を中心に木物づくり・空間づくりを行うエフ・ドライブデザインが主催した展示会で、北海道産カバ材のキット「Ki-ita自分でつくる木のカトラリー」を使い、職人やデザイナーが仕上げたスプーン35点が展示された。

旭川デザインウィーク・プロが削る木のスプーン達

旭川デザインウィーク・プロが削る木のスプーン達

スプーンを削ったのは、普段から木工を手がける作家以外に、建築家、グラフィックデザイナー、イラストレーター、塗師といったさまざまな分野で活躍する人物たち。スプーンの形の美しさを追求しているもの、質感にこだわったもの、新しい用途を発想して削られたもの、同じキットから生み出されたとは思えないほど、バリエーション豊かなスプーンが並ぶ。

旭川デザインウィーク・プロが削る木のスプーン達

旭川デザインウィーク・プロが削る木のスプーン達旭川デザインウィーク・プロが削る木のスプーン達優れた感覚を持つデザイナーをはじめとしたアーティストが、数時間から数日かけて削ったスプーン達にはそれぞれに個性があり、何よりすごく「楽しんで」つくられたことが伝わってくる。
旭川デザインウィーク・プロが削る木のスプーン達「Ki-ita」は森で何十年もかけて育った木に触れ、自分で削り、それを使うことで自然を学び、ものづくりを体感できるキット。一枚の板から削り出す「木のスプーンとケース」は、付属の紙やすりやボンドとカッターがあれば好きなカタチや手触りにつくることができ、自分だけのスプーンが手に入るというもの。

旭川デザインウィーク・プロが削る木のスプーン達

このキットのデザインは、旭川で家具のデザインや企画・設計を手がけるシロロデザインスタジオの近藤俊介氏によるもの。ワークショップ用のセットもあり、お店やギャラリーなどで木やデザイン、暮らしに関するワークショップを行いたいというニーズにも応えている。

エフ・ドライブデザインでは、以前から家具の端材を捨てずに小物にする取り組みを行っており、木のスプーンはその発展形とも言える商品。木に触れることで、木の持つ温かみや質感、樹種による特性を知り、ものづくりの楽しさや手のかかった家具の価値などに気がつく人も多いという。

地域の素材を余すところなく活かしながら、人の心と身体に働きかける、小さいけれど大きいスプーンたち。自分のためのひとつをつくってみたくなった。

◎エフ・ドライブデザイン
https://www.f-d-d.com/
◎シロロデザインスタジオ
http://siroro.jp/
◎Ki-ita
https://kiita.jimdo.com/