vol.48 自治体と市民が主役の時代へ

公開日:2026.1.18 最終更新日時:2026.1.18

学校断熱ワークショップ グッドフォーカス賞に

鳥取県や東京都のように自治体の先導的な取り組みとともに重要なのが、熱心な市民による活動です。断熱が不足している既存校舎の断熱改修は本連載のvol.39でも取り上げましたが、市民による改善活動が、先日グッドデザイン賞を受賞しました。  

学校の断熱改修に、学生とその家族・工務店・自治体が一緒になって取り組む「学校断熱ワークショップ」。その取り組みが2025グッドデザイン賞のベスト100、さらにはグッドフォーカス賞【防災・復興デザイン】に選ばれたのです(図6)。

図6 学校断熱ワークショップがグッドデザイン賞受賞!
全国各地の熱意ある市民による学校断熱改修への取り組みが、室内環境の改善はもとより、
建物性能や気候変動への関心を集めるものとして、高く評価されました。

全国への普及を目指しマニュアルも整備

この受賞は、地元の学校で学ぶ子どもたちのために、各地でがんばっている先生・地元工務店・行政みんなのものといえるでしょう。この素晴らしい活動を全国に普及させるため、ワークショップの計画や準備・当日の手順などを具体的にまとめたマニュアルも整備されています(図7)。

図7 このマニュアルがあれば、誰でも教室断熱ワークショップができる!?
地元の学校で断熱ワークショップをやってみたいけれど、やり方が分からない…。そんな人のために、NPO法人上田市民エネルギーがマニュアルを作成してくれました。計画・準備・当日の進行などが具体的にまとめられており、ワークショップの実施に役立ちます。

断熱不足校舎の改善が進み、学生みんなが快適に学べる環境が広がっていけば、本当に素晴らしいですね。

今回は、新しく発表されたGX ZEHの概要と国の政策の限界を認識したうえで、国策に代わる各地の熱意ある自治体と市民の取り組みを、カーボンゼローカル大賞とグッドデザイン賞の受賞事例からご紹介しました。住宅・建築の断熱・省エネ・再エネは、確実に住む人の生活を改善し、地域を豊かなものにしてくれます。私たち一人ひとりどんな立場であっても、できることはたくさんあります。みんなが幸せに豊かに暮らせるように、住宅・建築の改善に取り組めるといいですね。

なお本稿の〆切直前に、「みらいエコ住宅2026」補助事業が発表されました。次回は、その特徴と課題を考えることにしましょう。


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