プロが教える、失敗しない「飾り棚」のディスプレイのコツ
Replanが教える家づくりに必要な基本、あれこれ。
目次
前回の記事では
【新築・リノベ】事前準備が大事。失敗しない「飾り棚の設計」とは?
と題して、注文住宅やリノベーションなどの家づくりの際に注意すべき、造作の飾り棚の事前準備についてインテリアコーディネーターの本間純子さんに解説いただきました。
今回はその続き。実際に完成した飾り棚を美しく見せる「ディスプレイのルールとコツ」を本間さんに教えてもらいましょう。
1 なぜごちゃつくのか?生活感に支配される3つのNG例
NG1 隙間すべてを埋め尽くそうとする(余白の欠如)

基本的に人は一度に見ることができる量をオーバーすると、見ること自体が辛くなります。一方で「隙間」「余白」があると一息つくことができ、物を鑑賞しやすくなります。隙間や余白には、気持ちよく見るための息継ぎの役割があるようです。
飾り棚には、お気に入りだからといって何でもかんでも置かず、「今はこれ」と厳選した数点をディスプレイしてみてください。
NG2 素材や色、テイストがバラバラ(統一感の欠如)

私たちは見ているものに、仲間探しや意味づけをしたくなる「クセ」があります。「仲間が見つからない」「意味が分からない」状態は受け入れにくく、なんとなく気持ちがよくないのでしょう。
素材や色、デザインやテイストに共通項があるものだけを置くと「統一感」が生まれて、すっきりと気持ちがいい飾り棚になります。
NG3 日用品が無造作に置かれている(実用性>装飾性)

目に入りやすい飾り棚に派手なパッケージの市販の容器に入った調味料やリモコン、スマホの充電アダプターなどが無造作に置かれていると、飾りのスペースとは感じにくくなります。
飾ることは「心が豊かになる場をつくること」。生活感を排除するためには、「飾る場所」と「普段使いの物を置く場所」を正しく使い分けることが重要です。
2 プロが実践するディスプレイの「3つのルール」
お気に入りをディスプレイする際に役立つ、私たちプロが実践している「飾るルール」を紹介します。
ルール1 基本は「美術の教科書/三角形の構図」

「大・中・小」「高・中・低」など異なる3つのアイテムを組み合わせると、三角形の構図が自然に見えてきます。これらの3点セットを意識すると、ディスプレイに安定感が出ます。グループ化もしやすいため、さらに新たな3点セットを組み合わせても上手くまとまります。
- 具体例:背の高いフラワーベース + 中くらいのフォトスタンド + 小さなオブジェ
ルール2 洋のシンメトリー・和のアシンメトリー
「シンメトリー(左右対称)」は欧米でより好まれるデザイン構成で、「安定感」や「権威性」を強く印象づけます。定規とコンパスで描いたようなヨーロッパの庭園や教会の空間意匠などはまさにその典型です。

それに対して「アシンメトリー(左右非対称)」は、日本的で自然なイメージをつくりやすい構図です。例えば水の流れや空気の動きに重きを置く日本庭園は自ずと左右非対称になりますし、生け花も左右非対称を基本に、高さや傾きの違いで美しいバランスをつくり出します。
インテリアのディスプレイでも、シンメトリー(「三角形の構図」では正三角形や二等辺三角形)を意識すると整ったきちんとしたイメージに、アシンメトリー(自由な三角形)を意識すると、自然な動きのあるイメージを表現できます。
ルール3 素材と色を「リンク」させる

棚に置くアイテムに共通点を持たせると、自ずと仲間になってくれます。アイテム選びのポイントは以下です。
- 色|種類、トーン、彩度・明度 など
- 素材|木、ガラス、金属 など
- 形状|立方体、円錐形、卵形 など
テイストが違っても何か一つ共通項があると、それが統一感や見た目の気持ちよさの鍵になります。
まとめ

暮らしを彩り、心のゆとりを生む飾り棚は、「自分らしさを表現する場」にも、「家族の思い出を重ねる場所」にも、「年中行事や草花から季節の移ろいを感じる場所」にもなります。
上手に生かすには、まず設計段階でハード面をしっかりと整え、新しい暮らしが始まったら、インテリアとして楽しみながら管理していくことが大切です。今回ご紹介したディスプレイのルールを生かして、わが家だけの「お気に入りコーナー」を少しずつ育てていってくださいね。
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