【厳選10実例】家の一部をお店や事務所に。職住一体の住まいの間取り集
Replanが教える家づくりで参考にしたいアイデアの数々。
目次
- 職住一体① 店舗✕住まい
- Case.1 1階が「カフェ」、2階・3階が「住居」の建築家自邸
- Case.2 和食店を併設した森の中の家
- Case.3 リノベマンションの一室を、ネイルサロンとして活用
- 職住一体② 事務所✕住まい
- Case.1 まるで店舗のようなデザイン!三角屋根の建築家自邸
- Case.2 クリエーターのご主人の作業場を併設した住まい
- Case.3 デザイナーのご主人の仕事部屋を、家の一角にレイアウト
- Case.4 自宅で共働き。アトリエのある家
- 職住一体③ さまざまな職種✕住まい
- Case.1 メイン空間は「音楽教室」。9つのキューブが連なる建築家の自邸
- Case.2 自宅の上にスタジオ。創作の場が共存する住まい
- Case.3 裏口と事務コーナーのある二世帯の農家住宅
最近は、フリーランスや2拠点居住など「住む」と「働く」のカタチが多様化し、職住一体の家づくりを選ぶ人たちも増えています。取材をしていると、住まいの一角に仕事スペースを設けたお宅や、お店と住居がひとつになっているお宅も珍しくありません。そこでこの記事では、暮らしも仕事もうまくいく「職住一体の間取り例」を、3つのパターン別にご紹介します。
※掲載方法の都合上、図面の縮尺は一定ではありませんので、ご了承ください
職住一体① 店舗✕住まい
取材先では、カフェや美容室、飲食店など、お客さんが出入りする「店舗」と店主が家族が暮らす「住まい」がひとつになった「店舗併用住宅」がよく見られます。ここではその中から3つの例を間取りとともにご紹介します。
※掲載方法の都合上、図面の縮尺は一定ではありませんので、ご了承ください。
Case.1
1階が「カフェ」、2階・3階が「住居」の建築家自邸
■タイプ/家×カフェ
■家族構成/夫婦40代

建築家の自邸として建てられた住まいの1階部分は、奥さんが手がけるカフェと器のお店としてプランされ、店舗部分の入り口とプライベート部分の玄関をゆるやかに分離。一体型ながらも、上下階で住まいとカフェをきっちりと分けた空間構成によって、パブリックエリアのオープンさとプライベートエリアのプライバシーをほどよく共存させています。





■設計/エープラス建築設計
■施工/トラストリフォーム
<Replan北海道 vol.117 掲載>
Case.2
和食店を併設した森の中の家
■タイプ/家×和食店
■家族構成/夫婦30代、子ども1人
7000坪という森のなかにたたずむこの家は、「川と森のある土地に家を建てて自然とともに暮らしたい」というWさんの念願を叶えた住まいです。ご夫妻は1階を和食店、2階を住居として家づくりを計画。店舗と住居の玄関は別々に配置しつつ、住居の玄関から入っても店舗へアクセスができる間取りとしました。店舗と住居との一体感がありながら、暮らしやすい住まいです。




■設計・施工/佐々木建設
<Replan北海道 vol.101 掲載>
Case.3
リノベマンションの一室を、ネイルサロンとして活用
■タイプ/家×ネイルサロン
■家族構成/夫婦20代
築40年ほどの中古マンションをスケルトン状態にしてからリノベーションしたYさん宅。ネイリストである奥さんのためのサロンを玄関のすぐ近くに配置することで、マンションでの職住一体を実現。サロン部分の壁面やドアは店舗らしい個性あふれるデザインで仕上げた一方で、住居部分は飽きがこないシンプルな内装をベースにした、素材感が楽しめる空間としています。



■設計/石森建築設計事務所
■マネージメント/仙台Rゲート
<Replan東北 vol.55 掲載>
今回紹介した3事例はどれも、お客さんと接する「店舗」という特性から、上下階で分離させたり間仕切りドアをつけたりするなど、かなり意識的に「職」と「住」を分けているのが分かります。2つの空間のテイストの差が、気持ちのオンとオフの切り替えスイッチになっているようにも思えますね。
職住一体② 事務所✕住まい
建築家やデザイナー、士業の方など、事務仕事がメインの職業は、職住一体の住まいを実現しやすい条件が整っています。
Case.1
まるで店舗のようなデザイン!三角屋根の建築家自邸
■タイプ/家×設計事務所
■家族構成/夫婦30代、子ども2人
ガラス張りの事務所空間が特徴的な白くて三角な外観デザイン。建築家の小坂裕幸さんの自邸は、玄関から2階の一部までも共有した完全一体型の職住を支える住まいです。外に開きつつ絶妙にプライバシーも守る事務所空間から、ギャラリーのような通路を挟むように住空間が配置され、2階の一部もセミオープンに。住むと働くが共存する職住一体の家です。





■設計/小坂裕幸建築設計事務所
■施工/分離発注
<Replan北海道 vol.94 掲載>
Case.2
クリエーターのご主人の作業場を併設した住まい
■タイプ/家×仕事部屋
■家族構成/夫婦30代、子ども2人
Kさんご家族の住まいは、在宅での仕事が多いクリエイターのご主人のための作業場を1階のフリールームに配置。街道に面した住宅密集地という環境のため、LDKは2階にまとめています。また友人などの来客も多いことから、2階はオープンなワンルーム空間に。在宅業務でも職と住のメリハリをつけやすいプランニングとなっています。




■設計・施工/佐藤大建築事務所
<Replan東北 vol.52 掲載>
Case.3
デザイナーのご主人の仕事部屋を、家の一角にレイアウト
■タイプ/家×仕事部屋
■家族構成/夫婦40代、子ども2人
第2子誕生をきっかけに、子育て環境に適した場所での家づくりを決意したIさん夫妻。ご主人はデザイナーとして在宅で仕事をすることから、働くための空間を設けたプランとなりました。1階の玄関からLDKへの動線上に配したご主人の作業場(書斎)は、家族の気配を感じつつも集中して働ける環境に。暮らしになじむ職住の在り方です。




■設計/SUDO設計
■施工/SUDOホーム(須藤建設)
<Replan北海道 vol.120 掲載>
Case.4
自宅で共働き。アトリエのある家
■タイプ/家×アトリエ
■家族構成/夫婦40代、子ども2人
ご主人がイラストレーター、奥さんが陶芸家というOさんご夫妻は、東京からの移住で緑を眺めて暮らせる土地探しと家づくりを計画。「アトリエのある居心地の良い家」を願ったご夫妻は、玄関横に奥さんのアトリエ、2階にご主人のイラスト制作や読書ができる書斎をプラン。「家族水入らずの心豊かな暮らし」と夫婦それぞれの「ものづくり」が心地よく共存する住まいとなりました。




■設計・施工/武部建設
<Replan北海道 vol.124 掲載>
ここでご紹介した例の場合、「職」の場は、仕事用の空間でありながら、場合によってはフリースペース的な側面もあったりして、わりとフレキシブルな空間の使い方ができることが垣間見えたのではないでしょうか。
職住一体③ さまざまな職種✕住まい
Case.1
メイン空間は「音楽教室」。9つのキューブが連なる建築家の自邸
■タイプ/家×音楽教室
■家族構成/本人30代、母親
9つのキューブが角度を変えて重なり合う独創的な建物は、建築家の自邸です。母親が営む音楽教室を1階の大きめのキューブに設けて、その他の居室は大小それぞれのキューブに配置。一見すると空間がバラけた印象ですが、内部では空間の一部がつながり合っていて、不思議な一体感のあるプランとなっています。





■設計・施工/BHIS+K’s planning
<Replan東北 vol.53 掲載>
Case.2
自宅の上にスタジオ。創作の場が共存する住まい
■タイプ/家×劇団スタジオ
■家族構成/夫婦30代、子ども1人
舞台創作のためのスタジオを備えたこの住宅は、劇団を主催するお施主さんが「画家の家にアトリエがあるように、自宅に舞台創作の場をつくりたい」という願いを形にしたもの。当初は住居とスタジオを切り分けたいと考えていましたが、設計提案によって生活と創作の場をほどよく融合した職住一体の住まいです。





■設計/都市建築設計集団/UAPP
■施工/共栄ハウジング
<Replan東北 vol.46 掲載>
Case.3
裏口と事務コーナーのある二世帯の農家住宅
■タイプ/家×農家
■家族構成/夫婦40代、子ども2人、父
米農家の後継者であるTさんは、実家の老朽化が進んでいたことから、お父さんと一緒に暮らせる二世帯住宅を建てました。農家住宅ならではの工夫は、農作業姿でもそのまま入れる広い土間の裏口。また2階の一角には、事務関係と仕事や書類の管理ができる事務コーナーも設けました。またキッチンには、野菜などを貯蔵できる食品庫を2つ設置するなど、農家の家らしさが随所に表現された住まいです。







■設計・施工/芦野組
<Replan北海道 vol.118 掲載>
音楽教室・劇団・農家と、ここで紹介した3事例は共通項のない職種の方の住まいでしたが、それぞれが個々のニーズに合った間取りプランで、暮らしに寄り添っていることがよく分かります。
どの「職住一体」住宅も、職業の特性や土地条件、ご家族のライフスタイルをふまえて、暮らしも仕事もうまくいくように工夫されています。
さまざまな要件を満たす必要はありますが、事業融資ではなく住宅ローンが活用できたり、生活費の一部を経費化できたり、固定資産税や相続税が節税できたり、光熱費や通勤費、維持管理費をコストダウンできたりと、お金の面でもメリットが多い店舗・事務所等の併用住宅。自営業の方が家づくりを考える際は、ぜひ「職住一体」を検討してみてはいかがでしょうか。
(文/Replan編集部)
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