土間北側の壁の後ろは住居とアトリエをつなぐ廊下で、ぐるりと回れる動 線となっている。「この廊下はプライベートと仕事の各領域をつなぐ重要な 場所。この動線がないと、わが家の職住一体は成り立ちません」と大塚さん

建築家・大塚陽さんのアトリエを兼ねた自邸です。「家族と過ごす時間を大切にしたい」という想いから、職住一体の暮らしを選択。築40年の平屋住宅を寒暖差の大きい盛岡でも快適に暮らせる高性能住宅へと蘇らせました。薪ストーブのある土間空間は、公私を振り分ける中間領域としてフレキシブルに変化しながら家族の暮らしに寄り添います。

◎家族構成/夫婦40代、子ども1人
◎構造規模/木造・平屋建て
◎設計/オオツカヨウ建築設計 

 

視線を遮りながら光を通す障子は、室内に有効なだけでなく、夜は外の通りに温かな明かりを提供する

夫婦で一緒にプランニングしたというキッチン。家電製品は隠してスッキリ、棚は見せる収納に

大谷石を敷いた土間は公私を振り分けるための大切な中間領域。標準以上の断熱と薪ストーブ、目立たな い暖房の組み合わせで、冬場は全館を快適温度に保つ
忙しい仕事の合間を見てお子さんとの時間をつくることができ、家族をそばに感じられるのが職住一体の 暮らしの大きな魅力
低い温度設定で経済的に運転するタオルウォーマーが、洗面・脱衣室を暖める
土間北側の壁の後ろは住居とアトリエをつなぐ廊下で、ぐるりと回れる動 線となっている。「この廊下はプライベートと仕事の各領域をつなぐ重要な 場所。この動線がないと、わが家の職住一体は成り立ちません」と大塚さん

玄関ポーチと縁側を兼ねるウッドデッキ。「自粛生活を経た今、改めて外とのつながりを大切に考えていま す」と大塚さん。生き物や植物に触れ、季節や時間を感じることは生きるうえで重要なことだと気づかされ たという。最近は、庭をつくりたいというお客さんも増えているそう

もともと敷地にあった庭木はそのままに、築40年の古家の基礎を再利用して建てた平屋のアトリエ兼住宅