家づくりのインテリアで失敗しない!プロが教えるコーディネートのポイント

公開日:2026.7.4 最終更新日時:2026.7.4

Replanが教える家づくりに必要な基本、あれこれ。

目次

家づくりやお部屋づくりでは「好きなイメージをインスタなどで集めて空間に反映したつもりなのに、なんだかちぐはぐで、思った雰囲気になっていない」という悩みがよく聞かれます。

そこで今回はインテリアコーディネーターの本間純子さんに、インテリア(内装)の失敗を防ぐために知っておきたいことを教えていただきました。

1 SNSで集めたイメージをまねたのに、何かが違う…。よくある4つの失敗原因

「イメージと実際が違う」。これは、残念ながらよくある話です。イメージと違ってしまうのには、いくつかの原因が考えられます。

失敗の理由①
個別のパーツ(点)だけで選んでしまっている

思っていたイメージと違って、統一感がないように感じられるなら、その原因の一つは「フローリングの張り方」「タイルのデザイン」など、画像の一部分のみに意識が集中して、全体像が見えていないからかもしれません。

部分を見ながら全体を想像する作業には、実は高度なスキルが必要です。設計士やインテリアコーディネーターなどのアドバイスを取り入れると、理想に近づける可能性が高まります。

失敗の理由②
照明や太陽光(光の環境)を考慮していない

スマホの画面上や、ショールームの明るい照明下と、実際の住宅(LDK)では色の見え方がかなり違います。

特にSNSに投稿されたり、雑誌に掲載されたりする写真の多くは、魅力的に見せるための光や色の調整や加工がされていたり、プロのカメラマンによって美しく撮影されたりしています。照明の色や光量、窓から射し込む光の条件も同じではありません。

気に入った雰囲気やシーンを再現するには、照明や外光の射し込み方まで考慮する必要があるのです。

失敗の理由③
「アクセント」を盛り込みすぎている

インパクトのあるアクセントクロス、特徴的なドア、デザイン照明など、主張が強いインテリアは、一つ一つの要素の主張が強すぎて疲れてしまいます。「フォーカルポイント」を一つに定めて、適正に配置する必要があります。

失敗の理由④
「好きなもの」がブレている

本当に自分が好きなものだけで構成されている空間は、1本の軸に沿ってインテリアがまとまって見えます。ちぐはぐさがあるなら、それはもしかしたら「流行っているから」「友人の家にあって素敵だったから」「つい気分で買ってしまった」などの理由で取り入れたものが混じっているからかもしれません。

2 ちくはぐな印象にならない、インテリアコーディネートのコツ

「色・素材・柄・形」がまとうイメージに一貫性を持たせる

インテリアはたくさんのパーツ(要素/部品)が集まって構成されています。そして個々のパーツの「色・素材・柄・形」によって、パーツのイメージがつくられます。

例えば、この写真の洗面スペースは「クラシカルで華やか」だと多くの人が感じるでしょう。

そう感じる理由はこの空間を構成する、

  • 鮮やかな色や柄
  • 上質な素材
  • 優美な形

に由来します。このようにインテリアの構成要素に「イメージの一貫性」があると、空間がまとまった印象に仕上がります。基本イメージが異なるインテリアが1つの空間に複数集まると、ちぐはぐな印象になりやすいので注意しましょう。

新築やリノベーションで新たな空間をつくっていく際、新たなインテリアが加わることはあっても、それが年々減っていくことはほとんどありません。そう考えると、インテリアは足し算になりがちです。クッションやラグ、インテリア小物など、お気に入りを新たに仲間入りさせる際は、目指す空間のイメージにフィットするかどうか、慎重に検討することが、「理想の住まい」を維持する秘訣です。

3 「床 ✕ 壁 ✕ 建具」のベストバランスを決める3ステップ

インテリアのベースとなるのは、床 ✕ 壁 ✕ 建具の組み合わせです。家づくりで内装を一から決める場合は、次の順番で検討しましょう。

STEP①
まずは面積が一番広い「床(フローリング)」を決める

インテリアは選択肢の少ないものから決めていくと、次を選択しやすくなります。工事の順番の兼ね合いもあり、最初は床材を決めるのが一般的。置きたい家具(ソファやダイニングセットなど)が決まっている場合は、その素材や色を踏まえて検討すると、その後の選択がスムーズです。

STEP②
「建具(ドア・窓サッシ)」を選ぶ

建具は床との相性の良さを見ながら、以下のいずれかの方向性を選びます。

  • 壁と建具を同色にして、壁面と同化させる
  • 床や家具の色に合わせて、全体を調和させる

または

  • 白い壁に、黒や濃茶など主張する色の建具を組み合わせて、アクセントにする

建具は簡単には交換ができないので、理想とするインテリアイメージや全体のバランスを考えながら決める必要があります。

STEP③
「壁の素材・色柄」を選ぶ

床と建具類を決めたら、最後は壁・天井です。壁はまず「素材」の選択肢が豊富。塩ビの壁紙が一般的ですが、最近は和紙や塗装の風合いに仕上げる紙クロスなど、さまざまです。珪藻土や漆喰壁などの塗り壁も人気です。

壁の素材が決まったら、次は色柄選び。特に壁紙はバリエーションが豊富で悩ましいですが、床や建具とのバランスを見ながら選びます。床の色味に調和させる、コントラストをつけてメリハリを出すなど、インテリアの方向性を決定づける、楽しくて大事なプロセスです。

4 「木目」のトーン(樹種・色味)をそろえる2つのテクニック

今も昔も、日本の住宅に欠かせない「木」。温もり感が人気で定番ですが、フローリング、ドア、造作家具などすべてを同じ樹種で統一するのはかなり無理があります。木をふんだんに取り入れても、異なる木目同士がケンカしないためのコツをお伝えします。

① 「黄み」「赤み」など「ベース色」をそろえる

一口に「木」と言っても、樹種によって色味は違いますし、同じ樹種でも木目には個性が出ます。木の多くは経年変化によって色味が強くなり、色調が変化します。樹種や生育環境にもよりますが、ほぼ同じ明度・彩度に集約されるように感じます。

木材の大まかな色みは、以下のとおりです。

  •  オーク(ナラ)、アッシュ(タモ):黄色系
  •  ビーチ(ブナ):明るい黄色系
  •  パイン(北欧材/マツ)」:明るい黄色系
  •  ウォールナット(クルミ):紫系の暗い茶色
  •  メープル(カエデ):明るいオレンジ色系
  •  チーク(南洋材):暗いオレンジ色系

無塗装の木は汚れが付きやすいので、一般的には樹脂やオイルなどで塗膜をつくり、木材の表面を保護します。クリア塗装を施すと、木材が濡れたときのような色になるなど、塗装によって若干色の印象が変わるので、インテリアコーディネートを考えるうえでは注意が必要です。

建築コストを優先するなどして、樹種で内装の統一感を出すのが難しい場合は、着色塗料を使うと、比較的容易に調整ができます。

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人気の「グレートーン」にする際の注意点

キッチンは冷蔵庫や背面収納を引き戸で目隠しできる計画に。生活感を抑え、シンプルかつ洗練された美観を維持している

フローリング材や内装ドアなどの建具には、表面に木目をプリントしたシートを貼って仕上げた建材が数多く使われています。「グレージュ」など今人気のグレートーンの木目柄は、プリントによってきれいなグレー色を実現しています。

ですが、その雰囲気を出そうとして突板などをグレーで塗装しても、元々の木の色味が残るため、すっきりとしたグレーにはなりません。無垢の木とグレーなどのニュアンスカラーを組み合わせる際は、素材や建材選びに注意が必要です。

②家具と建具の木目を「同じ面材」で統一する

木や木調を生かしたインテリアを目指す場合、キッチンの背面収納とドアなどの建具を、同じ樹種の木目で統一すると空間がすっきりと美しくまとまります。

また既製品の家具やドアを別々のメーカーで選ぶと、同じ「オーク材」や「ウォールナット材」と表記されていても、メーカーごとの塗装やシートの質感によって赤みや黄みのニュアンスが異なり、並べたときにちぐはぐな印象になってしまうことがあります。

例えばキッチンの背面収納とリビングドアなど、同時に視界に入る家具や建具は、設計打ち合わせの初期段階で「ここの木目・色味をそろえたい」と設計担当やインテリアコーディネーターに伝えておくことで、コストを抑えつつワンランク上の洗練された空間づくりが可能になります。

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5 打ち合わせ時の「サンプル確認」3つのルール

内装仕上げ材を選ぶ際には「サンプルの確認方法」が、成功と失敗の大きな分かれ目になります。以下の3つのルールを守って、失敗のリスクを減らしましょう。

① サンプルはできるだけ「A4サイズ以上」で確認する

壁紙の見本帳は種類が豊富で、いくつものメーカーからさまざまなタイプの商品が出ている

見本帳の小さな色見本のみで色柄を決めるのは、とても危険です。小さなサンプルの印象をもとに実際に施工すると、「面積効果(面積が大きいと、色は明るく鮮やかに見える)」により、思っていた以上に派手な印象に仕上がります。候補をいくつかに絞ったら、A4サイズ以上の見本で最終的に見え方を確認しましょう。

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② 床材は「水平」に、壁紙は「垂直」に置いて確認

床材のサンプルは床に置いて水平にして、壁紙は床に接した状態で壁に立てかけ、垂直状態で確認しましょう。天井は目の高さより上に水平に掲げ、できれば垂直に立てた壁紙に接した状態で確認します。壁と天井が同じクロスでも、見る角度によって素材感や色が違って感じられます。いずれも日中の自然光のもとでチェックしておくことが重要です。

③ 朝・昼・夜の異なる光の下で見比べる

色見本は昼間の自然光のもとで確認するのが基本です。また、西日や朝日は思いのほかピンクがかって見えます。西日や朝日が射し込む部屋の内装材は、その時間帯ごとの光のもとで確認しておくと安心です。

また内装材の色は、照明の色温度の影響も受けます。見え方や雰囲気が気になる方は、電球色・温白色・昼白色の灯りのもとでも確認しておくと、後悔を減らせます。

6 インテリアカラーに関するよくある質問(FAQ)

最後に、インテリアや内装の「色」に関するよくある質問にお答えします。

Q1:床とドアは同じ色にした方がいいですか?

A: 必ずしも同じにする必要はありませんが、同じ色にすると統一感が出やすく、家具の選定の幅が広がります。

床よりドアを暗めにすると、空間にメリハリが生まれて引き締まります。逆にドアを壁と同じ色(例えば、白い壁に白いドア)にすると、ドアの存在感が消えて部屋が広く感じ、家具やカーテンがアクセントになります。何を重視したいかで、色の組み合わせを検討しましょう。

Q2:アクセントウォールは、どこに取り入れるのが効果的ですか?

A: 部屋に入ったときに最初に目に入る壁(フォーカルポイント)や、ベッドのヘッドボード側、テレビの背面などが効果的です。

また、梁(はり)と梁の間の天井面、柱と柱の間の壁面など、構造上の凹の部分に他と違う素材や壁紙を使うと、天井高や空間の奥行きに変化が生まれ、高さや広がりが感じられやすくなります。

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Instagramなどで好みのイメージを集めることは、自分自身の好みを知るうえで大切ですが、それに縛られると、かえって思っていたのと違う空間になりかねません。憧れに縛られすぎず、プロのアドバイスを聞きながら、自分なりの心地よいインテリア空間を目指してくださいね。

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