「ZEH」が2027年に刷新!新基準「GX ZEH」への移行と、これから家を建てる人が知るべき3つの注意点

公開日:2026.10.25 最終更新日時:2026.10.25

Replanが教える家づくりに必要な基本、あれこれ。

※写真はすべてイメージです

はじめに:高性能住宅の代名詞「ZEH」に迫る大きな節目

いま新築住宅を検討していると、ハウスメーカーや工務店のパンフレットのほとんどで目にする「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」。 「ZEH仕様なら安心」と思われがちですが、住宅の省エネ基準は今まさに大きな変革期を迎えています。

政府のロードマップにより、2027年4月から新基準「GX ZEH(グリーントランスフォーメーションZEH)」がスタートし、2028年4月には現行のZEH基準による新築認定が終了(新規受付停止)することが決まっています。

「まあ、まだ先の話だし…」と油断してはいけません。家づくりの計画から引き渡しまで1〜2年近くかかることを考えると、いま計画中の住宅はまさにこの変革期に直面します。

何が変わる?「ZEH」と「GX ZEH」の違い

従来のZEHが「電気を創って消費をゼロにする住宅」だったのに対し、GX ZEHは「今の基準よりもさらに断熱性を高め、電気を蓄えて賢く使う住宅」へと進化します。

チェック項目

ZEH(〜2028年3月終了)

GX ZEH(2027年4月スタート)

断熱性能

断熱等性能等級 5

断熱等性能等級 6
(HEAT20 G2相当)

省エネ削減率

20%以上削減(再エネ除く)

35%以上削減(再エネ除く)

太陽光発電

必須(多雪地域等での特例あり)

必須(多雪・狭小特例は厳格化)

家庭用蓄電池

任意(なくても認定可能)

原則必須

エネルギー管理

一般的なHEMS

高度なHEMS
(遠隔制御・需給調整対応)

最大の変更点は、「断熱等級6」と「家庭用蓄電池」が実質的に標準化される点です。現行の断熱等級5は、国が2030年までに「すべての新築住宅に義務化」する予定の最低基準へ格下げされるため、国が補助金や税制で後押しする上位基準は「GX ZEH」へと完全にバトンタッチされます。

これから家を建てる人が知るべき「3つの注意点」

1. 資産価値低下のリスク:「現行ZEH=トップクラス」と勘違いしない

「ZEH基準クリア」と聞くと最高性能のように思えますが、数年後には「法的に義務づけられた最低水準」となります。 もし今、断熱等級5・蓄電池なしで建ててしまうと、10〜20年後に売却や査定を行う際、「型落ちの性能」とみなされて資産価値が目減りするリスクがあります。

これから家を建てるなら、最初から「断熱等性能等級6」をクリアしておくと将来のリセールバリューを守ることにつながります。

2. 「現行ZEH」の位置づけ:国の補助金枠から外れる可能性がある

現在実施されている「子育てグリーン住宅支援事業」などの大型補助金は、すでに現行ZEHよりも上位基準である「GX志向型住宅(等級6水準)」に手厚い予算(最大160万円規模)を配分しています。

しかし2027年度以降は、現行ZEH仕様では補助金の交付額が大幅に減額されるか、対象外になる可能性が濃厚です。初期の建築費だけでなく、「受け取れる補助金の総額」を比較して仕様を決める必要があります。

3. 「蓄電池」の費用対策:いま載せなくても「先行配管」等、準備を

GX ZEHの肝となる「蓄電池」ですが、初期費用は100〜200万円程度かかります。予算の都合で新築時に導入を見送る場合でも、「将来、蓄電池を後付けできる配管や設置スペース」を設計図面にあらかじめ組み込んでおくと安心です。

完成後に外壁に穴を開けたり配線工事を追加したりすると、将来的に余計な工事費がかさむ原因になります。

まとめ:キーワードは「断熱等級6+蓄電池の準備」

家は建てた瞬間だけでなく、その先何十年と暮らす場所です。今は、国が定める基準が変わる過渡期。家づくりを考える方は、以下の3点を住宅会社への相談・確認項目に入れてみてください。

  • 「断熱等性能等級6」での施工実績はあるか?

    <参考>
    1〜3地域(寒冷地):UA値0.28以下
    4地域:UA値0.34以下
    5〜7地域(温暖地):UA値0.46以下
  • 「GX志向型住宅」の補助金要件を満たしたプランが提案可能か?
  • 蓄電池を設置する、あるいは将来増設しやすい先行配管ルートを確保しているか?

時代の変わり目だからこそ、「これからの基準(GX ZEH水準)」を意識して、長く快適で資産価値を維持しやすい家づくりについて、ぜひ考えてみてください。

(文 Replan編集部)

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