サッシ枠を使わずに大きなFIX窓をつくる

FIX窓はガラスがサッシにはまっていて開閉する機構がありません。そこで、柱に直接ガラスを止め付けることができれば、ガラス代だけで窓がつくれることになります。こうした手法は昔からよくあるのですが、厚い壁であれば、従来よりも簡単につくれるようになりました。柱にガラスを入れる必要はなく、柱の外側にガラスを止めて、外側から木材をかぶせ、それにアルミなどの防水カバーをつければ終わりです。通風や出入りのための窓が必要なら、既製の窓を組み合わせれば良いわけです。もちろん、地震などでガラスが割れないようにガラスを納めたり、気密・防水の部材をきちんと取り付けたりするなどのノウハウは必要になります。

サッシ枠を使わずに大きなFIX窓を設けた住宅

サッシ枠を使わずに大きなFIX窓を設けた住宅

サッシ枠を使わずに大きなFIX窓を設けた住宅
写真3〜6 サッシ枠を使わずに大きなFIX窓を設けた住宅
サッシ枠を使わずに大きなFIX窓を設けた住宅

写真3〜6は、こうしたつくり方を得意としている北海道岩見沢の武部建設の住宅です。少し通風窓が少ないような気がしますが、他の窓で補っているのでしょう。基本のガラス幅を910㎜としてガラスを厚くしなくても済むようにしているようですが、この手法で幅をもっと広げることもできます。こうした構成ではガラスの種類を任意に選ぶことができ、必要に応じてトリプルガラスも自由に使うことができるので、最もローコストで寒冷地に適した手法だと思います。市販の樹脂サッシも、FIX窓や開き窓系で完全外付けができるサッシが登場すれば、もっと簡単にこうした窓を構成できると思います。