外付け窓を内付けにする納まりでガラス率の拡大と窓まわりの熱損失を抑える

ガラス率を大きくするために有効なのが、サッシを柱に対して内付けや半外付けにするのではなく、完全外付け窓にする手法です(図-1)。こうすれば、室内から見た時の開口部の寸法は同じで、ガラスの面積は一まわり大きくなります。壁の断熱厚が壁厚一杯の105㎜の場合は、こうした外付け窓はサッシの外枠からの熱損失が大きくなり、あまり暖房エネルギーの削減に有効とはいえなかったのですが、150〜200㎜の断熱壁では、屋外側に付加断熱を施すことでサッシの外枠まで断熱材で覆うことができ、サッシからの熱損失を抑えることができます。しかしながら残念なことに、このような外付けサッシは樹脂サッシでは引き違い窓にしか無く、FIX窓や開き系の窓にはありません。すべてが半外付け納まりになっています。ところが木製窓では、設計によって内付けにも外付けにもすることができます。柱の内々寸法の窓なら100㎜大きくして外付け納まりにできるのです。せっかく高価な木製窓を使うなら、ぜひ外付けで納めたいものです。

図-1 サッシの外付けによるガラス率の拡大
図-1 サッシの外付けによるガラス率の拡大

本記事1ページの写真1・2は北海道留萌の吉田建設の住宅です。輸入窓ですが大きなFIX窓(1800×1800㎜)とすべり出し回転窓を段窓(垂直方向に設置した窓)にして外付けに納めましたが、外観からは内付けに納まっているように見えると思います。200㎜断熱の厚い壁を利用してこのような納まりになりました(図-2)。FIX窓は高価な木製窓でも比較的安くローコストに大きな窓を構成することができます。またこの住宅では天窓も設け、冬場の日射量の少ない留萌でも太陽熱と明るさを得られるデザインになっています。

図-2 FIX窓の外付け納まり

図-2 FIX窓の外付け納まり
図-2 FIX窓の外付け納まり